2013 Fiscal Year Research-status Report
コミュニケーションのためのイルカ用広帯域スピーカーの開発とプレイバック実験
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24657015
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
宮本 佳則 東京海洋大学, 海洋科学技術研究科, 准教授 (80251685)
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Keywords | 行動生態 / コミュニケーション |
Research Abstract |
イルカのコミュニケーション鳴音には,ホイッスルとバーストパルスの二つのタイプがある。ハンドウイルカはホイッスルに個体情報を載せている(シグネチャーホイッスル)。一方、シロイルカではある種のバーストパルスに個体差が見られると近年報告された。そこで、シロイルカのバーストパルストのデータを収集し、より細かな分析を行った。 2つのマイク(ハイドロフォン)を用いて鳴音を収録し,ビデオ撮影により行動を記録する.2つのハイドロフォンを離して設置し,それぞれのハイドロフォンに収録された音の時間差と行動記録を照らし合わせて,音を出している個体を判別する. 名古屋港水族館で飼育されているシロイルカ5頭と、横浜八景島シーパラダイスで飼育されているシロイルカ4頭を対象個体とした。コンタクトコールは孤立しているときに出されることが多いため、1頭ずつ隔離して収録した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度の計画では,イルカの鳴音収録及び行動記録となっていたが,シロイルカについては,名古屋港水族館および横浜八景島シーパラダイスでの鳴音の収録及び行動記録を行い,その結果の解析が進められ,一定の成果が得られている。従ってシロイルカについては,期待以上の研究進展を見ている。このシロイルカの結果を受け,カマイルカ,ハンドウイルカの研究をシロイルカと同様に進めるのではなく,より効率的に行なう手法を本年度は検討しており,評価を“やや送れている”とした。 特にプレイバックに関しては,実験を行なう水族館との打合せ等は徐々に進めているが,慎重に行なう必要があり,継続して協議を続けて行く。
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Strategy for Future Research Activity |
収録鳴音の解析はおおむね順調に進んでいるので,プレイバック実験を行なえる様に,水族館との協議をおこなう。イルカに対して収録した音を再生する。イルカに対して20kHz 以下のホイッスル音を再生した例はいくつかあるが、バーストパルスを人間側から再生するのは初めてのことである。イルカがどのような反応をするのかは未知の世界であるため、いきなり飼育下で実験するのは難しい。収録した音の中からイルカが遊んでいるときの音など、イルカに興奮やストレスや与えないような音を選択し、イルカスピーカーから再生する。再生と同時に、音の収録、ビデオ撮影も行い、イルカの反応を分析する。
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[Presentation] 広帯域スピーカーの開発2014
Author(s)
笹倉 豊喜,三島 由夏,甘糟 和男,宮本 佳則
Organizer
第24回海洋工学シンポジウム
Place of Presentation
日本大学駿河台キャンパス
Year and Date
20140313-20140314
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