2014 Fiscal Year Annual Research Report
生体内移動性mRNAの開発に向けたウイロイド結合タンパク質の同定と機能解析
Project/Area Number |
24658027
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
細川 宗孝 京都大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (40301246)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ウイロイド / キク / 移行 / アグロインフィルトレーション / 組み換え体 |
Outline of Annual Research Achievements |
キク‘精の一世’および‘鞠風車’は強いCSVd抵抗性を持つ品種であることを前年度までの実験で明らかにしてきた。CSVdの抵抗性を増殖抑制、細胞間移行の抑制、または分解の可能性に分類して実験を行うこととした。まず、これら2品種において強制的にプラス鎖あるいはマイナス鎖のCSVdを発現する遺伝子を人工合成し、2品種に組み換えた。‘精の一世’においては組み換え体を作成できたが、‘鞠風車’での組み換え体の作成は難航している。これらの過剰発現体で発現しているウイロイドRNA及び分解産物と見られる産物をシークエンス解析に用いる。本実験では大きな違いは見られていない。次に、長距離移行性の問題を確認するために、次のような実験を行った。本実験は共同研究者の鍋島により開発されたものである。前述のベクターをアグロインフィルトレーションでキクの下葉に接種した。接種した葉でのウイロイドの発現および移行性を確認した。移行性は接種数日後に接種葉を切除し、どのタイミングで感染が確認されるかを見るというものである。また、切除した葉から出てくるCSVdを確認することによって葉柄を経たウイロイドの移行を調査することが出来る。すでに全ての実験系を確立したが、結果を得るには至っていない。‘精の一世’および‘鞠風車’では接種葉でのウイロイドの増殖は見られたことから、移行に問題があるものと考えられた。葉柄から出てくるウイロイドに結合しているタンパク質の同定を今後行って行く予定である。
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