2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24659161
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
椙村 春彦 浜松医科大学, 医学部, 教授 (00196742)
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Keywords | DNA 付加体 / TET / TDG / IDH / 塩基修復 |
Research Abstract |
ヒト組織中から酸化防止剤存在下で、DNA付加体といわれる種々の修飾核酸あるいは修飾塩基の同定を試みた。 exocyclic etheno DNA adductあるいはそのalkane substituted formを中国の胃癌endemic areaと本邦の胃癌切除例の胃粘膜に同定することができ、7種の付加体の定量的profileが、両groupの判別に役立つことをはじめて示した。これらのalkane substituted exocyclic etheno DNA adduct のうち、比較的小さなものについては、mutagenicity が証明されているものもあり、つぎにこの背景の胃粘膜に生じた胃癌のmutation spectrumを検索した。p53のcoding 領域をしらべた範囲ではあるが、変異部位、変異spectrum とくにtripletで比較した際のmutation signatureに差があるようであった。詳細な統計学的解析を実行中である。 最終年度においては、胃粘膜にみられるさらに小さな付加体としてしられるhmdC (hydroxy methyl deoxy cytidine)をstable isotopeを用いて定量的に測定することに成功し、腫瘍部での低下を発見した。同時にTET1,2,3; IDH1,2; TDGといったCytosineのメチル化をはじめとする修飾に関わる酵素の発現を調べ、TET2の発現とhmdCとの相関などを明らかにした。 胃粘膜は部位による多様性があり、また腫瘍発生部位との距離によりこのような時に変異原性があり、環境要因で変動するDNA付加体の部位別の量の変化を同定することが重要かと思われた。
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Research Products
(9 results)