2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24659247
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
原田 芳巳 東京医科大学, 医学部, 講師 (90317884)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平山 陽示 東京医科大学, 医学部, 教授 (30246285)
井村 博美 東京医科大学, 医学部, 助教 (50569415)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 医療面接 / 医学教育 / 教員評価 |
Research Abstract |
本学では医学科4年生に共用試験OSCEの直前にSP参加型医療面接実習を行っている。少人数グループでの実習で多数の診療科の教員が担当している。これまでに教員間で共用試験OSCEの成績に差はない、学生の出来・不出来が教員からの振り返りの内容に影響する、学生からは「実際の臨床の経験談」、SPからは「学生同士の討論」が期待されていることが明らかになった。これらの検討をもとに、2012年度は担当教員用のマニュアルを作成し、教員からの振り返りがどのように変化したかを検討した。 2012年12月3日~12日に本学4年生129名を対象に実習を行った。16グループの学生を14名の教員(7名は初めての担当)が担当した。実習のタイムテーブルはあらかじめ設定され、面接・評価の時間は決められていた。 SP、学生、教員に質問紙にて実習の内容、教員からの振り返りなどについて調査を行った。 また、実習の内容を撮影したビデオより教員による評価の部分を書き起こした。各評価の内容をpositive feedback(P)かnegative feedback(N)か、また「コミュニケーションに関する内容」か「医学的情報に関する内容」かに分け、前年度と比較・検討した。 SPや学生からの教員に対する評価は前年度と同様に概ね良好でグループ間で差はなかった。前年度と同様に、「実際の臨床の話が聞けた」、「学生同士の討論をした」という肯定的意見が多かった。ビデオは12グループについて検討できた。P/Nの比率、「医学的情報」の割合は全体では前年度と差がなかった。前年度はPが0%のグループが2つあったのに対して、本年度はすべてのグループでPが確認された。 これまでの研究成果をもとに教員用のマニュアルを作成して使用した。今年度は初めて担当した教員が多かったが、昨年と同様の肯定的な評価が得られ、すべてのグルーブでPが確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでに教員間で共用試験OSCEの成績に差はない、学生の出来・不出来が教員からの振り返りの内容に影響する、学生からは「実際の臨床の経験談」、SPからは「学生同士の討論」が期待されていることが明らかになった。この研究結果から担当教員用のマニュアルを作成することができた。その上で教員からの振り返りがどのように変化したかを検討できた。 2012年は、12月3日~12日に本学4年生129名を対象に実習を行った。16グループの学生を14名の教員(7名は初めての担当)が担当した。 これまでの研究成果をもとに教員用のマニュアルを作成して使用した。その結果、今年度は初めて担当した教員が多かったが、昨年と同様の肯定的な評価が得られた。
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Strategy for Future Research Activity |
医療面接実習では、学生の出来不出来が教員からの振り返りに影響するところが大きい。今までの研究ではその影響が明らかではなかった。今後の方策としては、実習での学生の面接を評価し、それが共用試験OSCEにどう反映しているかを検討したい。また、医学科5年では臨床実習中の授業の一環として医療面接実習が行われているが、学年が進んだ時に4年次の医療面接と比較し、どのように変化しているかを検討したい。 以上より、より効率の良い医療面接実習を行う。医療面接実習には多くの教員を要するが、医療面接は新しい分野で、教員が良く理解していない部分もあるので、新規の教員養成に寄与したい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年の実習での学生の面接の評価をする。実習を録画したDVDから、評価表を用いて採点するのに人件費が必要である。また、これらの結果を鑑みて新たに担当教員用のマニュアルを作成し、平成25年の実習ではどのように変化したのかを検討する。DVDの書き起こし、データの整理に研究費が必要である。 これらの研究結果を国内外の学会にて発表し、原著論文としても発表の予定である。旅費や参加費、出版に関する費用に研究費を充てる予定である。
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Research Products
(3 results)