2012 Fiscal Year Research-status Report
早老症候群の疾患iPS細胞樹立と加齢性変化の分子メカニズム解明
Project/Area Number |
24659346
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
横手 幸太郎 千葉大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20312944)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 孝彦 千葉大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (40301791)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | Werner症候群 / iPS細胞 / 早老症候群 / 老化 / 遺伝子発現 |
Research Abstract |
Werner症候群(以下、WS)の皮膚由来線維芽細胞は、通常、数代の継代培養により老化関連βガラクトシダーゼ活性上昇などの細胞老化形質を示し、分裂を停止する。同細胞にOct-4, Sox2, Klf4, c-Mycのいわゆる山中4因子をレトロウイルスベクターで導入し、老化関連βガラクトシダーゼ活性低下や無限分裂能の獲得を確認した。この細胞は、ES細胞に特徴的な未分化マーカーを発現し、免疫不全マウスの精巣への移植により三胚葉系細胞への分化(奇形腫形成)を確認し得た。以上の結果から、リプログラミングによりWS患者由来iPS細胞を得ることができた (Shimamoto et al. submitted for publication)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
WS由来iPS細胞を樹立できたため。
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Strategy for Future Research Activity |
WS由来iPS 細胞から分化誘導した細胞(以下、分化細胞と略)について、その継代初期(passage 2~5)に経時的にRNA を抽出、マイクロアレイによる網羅的な解析を実施、健常者由来iPS 細胞との比較により、早発性老化に関わる新規の候補遺伝子を同定する。In vitro で、RNA 干渉によるsilencing ならびに過剰発現系を用い、分化細胞におけるこれら遺伝子の機能を解析する。さらに、ChIP-sequenceによりゲノムワイドなヒストン修飾の解析を行い、早老形質に関連したエピゲノム変化と老化関連遺伝子の発現調節の関連を理解する。近年、長寿遺伝子として知られるSirtuin の一つSirt6が、ヒストンの脱アセチル化を介してテロメアとWRN ヘリケースの結合を強め、細胞老化を抑制することが示唆されており(Michishita E et al. Nature, 2008)、WS細胞を対象としたエピジェネティック解析が、新たな発見をもたらすと予想する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究試薬に600千円、成果発表費用に100千円の合計700千円を予定している。
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Research Products
(24 results)
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[Presentation] 脂質異常症
Author(s)
横手幸太郎
Organizer
第47回日本成人病(生活習慣病)学会学術集会
Place of Presentation
都市センターホール(東京)
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