2013 Fiscal Year Annual Research Report
患者樹状細胞由来のexosomeを用いた腫瘍選択的核酸デリバリー
Project/Area Number |
24659500
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
細井 創 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20238744)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
家原 知子 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (20285266)
土屋 邦彦 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (90381938)
宮地 充 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (40584983)
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Keywords | exosome / microRNA / 小児がん / ドラッグデリバリー |
Research Abstract |
小児がんの生存率は概ね改善したものの、一部の高リスクの小児がんは依然として予後不良である。予後の改善のために革新的な治療法の導入が必要である。近年、がん抑制的に働くmicroRNAが複数同定され治療薬としての可能性が示唆されているが、実際に治療薬 として用いるには、ヒト細胞内へのドラッグデリバリーの点で大きな障壁が存在する。我々はmicroRNAの生理的な細胞間輸送に用いられるexosomeをドラッグデリバリーの手段として用いる治療法を提唱する。 平成25年度は、①腫瘍特異的exosomeの回収と、②回収したexosomeの細胞内取り込みについて検討を行った。①腫瘍特異的exosomeの回収については、横紋筋肉腫細胞株(Rh30、Rh41、RD)、神経芽腫細胞株(SH-SY5Y)より、超遠心法を用いてexosomeの回収を行った。回収されたexosomeでは、exosome膜表面に発現していることが知られているCD63の発現を確認した。exosomeからmicroRNAを抽出したところ、横紋筋肉腫に特異的に発現しているmiR-206の高発現を確認した。以上より小児がん細胞株から腫瘍特異的exosomeが分泌されていることが明らかになった。②回収したexosomeについて、他の細胞株に取り込まれるかを検討した。蛍光ラベルしたexosomeを他の細胞株と共培養したところ、細胞内への取り込みが確認され、小児がん細胞株より回収されたexosomeが他の小児がん細胞株に取り込まれることが明らかになった。 以上の検討より、小児がん細胞株にexosomeが取り込まれることが明らかになり、小児がんに対してドラッグデリバリーの手段としてexosomeを用いた治療法の可能性を示した。
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Research Products
(3 results)