2012 Fiscal Year Research-status Report
細胞の遺伝子発現解析に基づく機能性分子発現系を利用した腫瘍診断薬の設計戦略の検証
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24659558
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
川井 恵一 金沢大学, 保健学系, 教授 (30204663)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ヒト培養細胞 / 遺伝子発現解析 / 機能性分子発現系 / 腫瘍診断薬 / 設計戦略 / ポストFDG製剤 / 腫瘍細胞集積機序 / アミノ酸トランスポータ |
Research Abstract |
本研究は、ポストFDG 腫瘍診断薬開発における系統的な設計戦略の構築を目的として、薬剤評価に用いるヒト培養腫瘍細胞の遺伝子発現レベルを解析し、高発現を確認した機能性分子安定発現系を分子プローブのスクリーニングに利用する。中でも、ポストFDG製剤の有力候補である標識アミノ酸製剤に関して、腫瘍で特異的に高発現が認められるアミノ酸トランスポータ及び細胞外排出や尿排泄に関与する薬物トランスポータに対する親和性を評価し、腫瘍集積性との相関からその設計戦略の妥当性を検証する。 まず、DNAチップを用いて4万配列以上の遺伝子発現レベルを測定し、リファレンスRNAにより標準化することで、16種類のヒト培養腫瘍細胞におけるトランスポータなどの特定機能分子の遺伝子発現プロファイリングが直接比較可能となった。また、このデータベースを用いてアミノ酸トランスポータの発現レベルを比較検討し、高発現を確認したアミノ酸輸送系システムLの発現レベルが異なる数種のヒト腫瘍細胞を選択して既に臨床使用されている11C-L-Metとその光学異性体11C-D-Metの細胞集積機序を検討した(Nucl Med Biol, 39: 1213-1218, 2012)。その結果、L-Met は大部分がシステムL で輸送されているのに対し、D-体ではシステムL とともにシステムASCの寄与も大きく、実験に用いた腫瘍細胞における主要な中性アミノ酸トランスポータ発現量をqPCRにより絶対定量した結果、標識体の細胞集積に寄与が確認されたアミノ酸トランスポータの発現量はこれらの細胞集積率と良い相関を示した。さらに、ポストFDG 製剤候補である18F-FACBCの前立腺癌細胞集積への関与が大きかったアミノ酸トランスポータ(J Nucl Med, 52: 822-829, 2011)について、単一発現細胞の作成と集積阻害実験を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
DNAチップを用いて細胞集積実験に用いられる16種類のヒト培養腫瘍細胞の遺伝子発現データベースを構築し、発現プロファイリングが直接比較可能となった。また、主要な中性アミノ酸トランスポータ発現量に関してリアルタイムPCRによる絶対定量系を確立した。これらのトランスポータ遺伝子発現量と細胞集積性との比較検討のモデルとして、既に臨床使用されている11C-L-Metとその光学異性体11C-D-Metの細胞集積機序を検討した結果、標識体の細胞集積に寄与していたアミノ酸トランスポータの発現量はこれらの細胞集積率と良い相関を示したことからその成果を論文投稿し、掲載された(Nucl Med Biol, 39: 1213-1218, 2012)。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題は、当初の計画通りおおむね順調に進展しており、絶対定量系の確立やモデル標識化合物を用いた機能性分子発現量との相関性など良好な結果が得られていることから、研究計画の変更あるいは研究を遂行する上での問題点は特にない。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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Research Products
(18 results)
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[Journal Article] A Diclofenac Suppository-nabumetone Combination Therapy for Arthritic Pain Relief and A Monitoring Method for The Diclofenac Binding Capacity of HSA Site II in Rheumatoid Arthritis.2013
Author(s)
Setoguchi N., Takamura N., Fujita K.I., Ogata K., Tokunaga J., Nishio T., Chosa E,., Arimori K., Kawai K., Yamamoto R.
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Journal Title
Biopharm Drug Dispos.
Volume: 34
Pages: 125-136
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Pharmacokinetic Alteration of 99mTc-MAG3 using Serum Protein Binding Displacement Method.2013
Author(s)
Nishi K., Kobayashi M., Nishii R., Shikano N., Takamura N., Kuga N., Yamasaki K., Nagamach S., Tamura S., Otagiri M., Kawai K.
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Journal Title
Nucl. Med. Biol.
Volume: 40
Pages: 366-370
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] 18F-FDG Uptake Reflects Thrombus Formation and Tissue Factor Expression via Nuclear Factor-κB in Rabbit Atherosclerotic Lesions.2012
Author(s)
Yamashita A., Zhao Y., Zhao S., Matsuura Y., Sugita C., Iwakiri T., Ohe K., Koshimoto C., Kawai K., Tamaki N., Kuge Y., Asada Y.
Organizer
American Heart Association Scientific Sessions 2012
Place of Presentation
Los Angeles Convention Center (USA)
Year and Date
20121103-20121107
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