2012 Fiscal Year Research-status Report
トヨタ生産方式による外科・救急手技のオンザジョブトレーニングの確立に向けて
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24659803
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
石井 浩統 日本医科大学, 医学部, 助教 (50614830)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | トヨタ生産方式 / 医学教育 / 外科教育 / オンザジョブトレーニング / surgical education, USA / 胸腔ドレナージ |
Research Abstract |
トヨタ生産方式の手法を用いて,胸腔ドレナージ術について作業を動画にて詳細に分析した後に、標準化(作業要領書)を作成した。この過程で、無駄な作業(何回も肋間をエコーで走査する、器具を探す、作業直前に必要物品を要求し、それが出てくるまで何分も待つ、など)が把握でき、安全確認のための作業(患者確認、回路接続後の観察事項)を盛り込め、手技自体の改善することができた。次に作業要領書を用いて研修医に対し、改善された胸腔ドレナージ術の手技内容を理解させた後に、実際に作業要領書に従って、胸腔ドレナージ術を実践させ、安全に終了することができた。この際に、作業の急所という形で、手技のそれぞれのステップにおける成功のためのコツを明確に研修医に伝えられることがわかった。 トヨタ生産方式の専門家と会合を持ち、作業要領書の作成などを含め研究全体にわたり、助言をうけた。 平成24年11月に日本救急医学会学術集会において、上記の内容を発表した。 これまでの研究成果からは、トヨタ生産方式は安全で効果的なオンザジョブトレーニングとして医療現場においても十分に適用できるという可能性が見いだせ、胸腔ドレナージ術以外の手技への応用を来年度もひきつづき進める(研究計画では、気管切開術)必要があると考えられた。さらには、実践した症例を集積することで、十分な根拠をもって、安全性や有効性を厳密に評価する必要もあると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
実践症例の数が想定よりも少ない印象にあるため。また,可能性は見いだせるものの有効性の客観的な評価方法に関して検討が続いているため。
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Strategy for Future Research Activity |
トヨタ生産方式の医学教育に対する有効性を客観的に評価する方法を確立する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
画像機器など充実させ、手技の分析と標準化をいっそう効果的に行う。
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Research Products
(1 results)