2013 Fiscal Year Annual Research Report
膜修復制御分子による骨吸収制御:前破骨細胞特異的膜融合における膜修復イメージング
Project/Area Number |
24659816
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
久木田 敏夫 九州大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (70150464)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久木田 明子 佐賀大学, 医学部, 准教授 (30153266)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 膜修復分子 / 細胞融合 / 膜ナノチューブ / M53 / DC-STAMP / アポトーシス / 細胞分化 |
Outline of Annual Research Achievements |
筋細胞の細胞膜が障害を受けた際、「膜修復分子」による速やかな細胞膜の修復が起る。障害部位に集積された小胞がMG53等の膜修復分子の作用で細胞膜と融合することにより膜修復が行われる。破骨細胞は前駆細胞どうしの細胞膜融合により形成されるが、基本的な膜修復機構の裏打ちがあってはじめて円滑な融合が起るものと考えられる。本研究では膜修復制御分子の破骨細胞分化における動態を蛍光イメージング法を用いて可視化するとともに、破骨細胞分化において発現する膜修復制御分子MG53のアナローグを同定し、前駆細胞間の「膜融合」に「膜修復」制御分子が関わっていることを明らかにすることを目的とした。リアルタイムPCR法により破骨前駆細胞であるRAW-D細胞を用いて破骨細胞分化に伴うMG53の発現について詳細に検討した。RANKL刺激前でもMG53の低レベルの発現が認められ、破骨細胞分化因子RNAKL,TNFαで分化刺激を加えると発現が劇的に低下する傾向が認められた。分化刺激が無い条件下でも培養を続けると発現が低下する傾向があった。PCRクローニング法によるMG53アナログ分子の検索を行った。膜融合に伴う膜修復過程の電子顕微鏡による形態学的解析により、膜ナノチューブを介した前駆細胞間の活発な相互作用が認められた。ナノチューブの迅速な形成と消失にも膜修復関連分子が関与するものと考えられる。MG53の破骨細胞における発現レベルが極めて低かったことより、MG53ホモローグ分子を同定することができなかったが、分子探索を運営交付金等、他の研究資金を用いて継続して行く予定である。尚、融合制御分子であるDC-STAMPが膜ナノチューブを介して破骨細胞前駆細胞間を細胞間移動することが分かり、Journal of Cellular Biochemistry (Takahashi A et al. 2013)に報告した。
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Research Products
(4 results)