2013 Fiscal Year Annual Research Report
カーボンナノチューブは骨リモデリングを制御するか?
Project/Area Number |
24659833
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Research Institution | Matsumoto Dental University |
Principal Investigator |
高橋 直之 松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 教授 (90119222)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川原 一郎 松本歯科大学, 歯学部, 准教授 (20319114)
中道 裕子 松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 講師 (20350829)
上原 俊介 松本歯科大学, 歯学部, 講師 (90434480)
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Keywords | カーボンナノチューブ / 骨芽細胞 / 破骨細胞 / チタン |
Research Abstract |
カーボンナノチューブ(CNT)は優れた耐久性を持つため、骨と歯の代替材料としての利用が期待される。CNTの骨代謝作用を解析する過程で、我々は2つの新しい機能を見出した。(1)破骨細胞前駆細胞内に取り込まれたCNTは、破骨細胞分化に必須な転写因子NFATc1の核移行を選択的に抑制し、破骨細胞への分化を抑制した。(2)CNTはエピタキシー因子を集積することで、骨芽細胞の石灰化を促進した。本研究では「CNTは骨リモデリングの調節因子である」という新しい概念を確立することを目的に研究を行った。 1. エピタキシー因子のクローニングを試みたが、エピタキシー因子のクローニングは成功しなかった。しかし、CNTに特異的にCaイオンが蓄積することを見出した。それが起点となり骨芽細胞の分化・成熟化を促進することを見出した。一方、チタンがCNTと同様な機序で骨芽細胞の分化を促進し、osseointegrationを誘導することを認めた。 2. 培養した歯髄細胞は基質小胞性石灰化能極めて高いことを見出した。歯髄細胞からCNTと結合する因子をクローニングすることを試みたが。成功しなかった。 3. マクロファージの細胞抽出液からCNTに特異的に結合する転写因子を同定することはできなかった。しかし、破骨細胞が骨細胞のスクレロスチン発現を抑制する因子を分泌することが示された。スクレロスチンは骨形成抑制因子であるため、現在CNTがスクレロスチンを吸着するかを解析中である。 4. 骨誘導因子BMPとともにCNTをコラーゲンスポンジに入れてマウスの皮下に移植したところ、CNTはBMPが誘導する骨形成を著しく促進した。
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[Journal Article] Noncanonical Wnt5a enhances Wnt/β-catenin signaling during osteoblastogenesis2014
Author(s)
Okamoto M, Udagawa N, Uehara S, Maeda K, Yamashita T, Nakamichi Y, Kato H, Saito N, Minami Y, Takahashi N, Kobayashi Y
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Journal Title
Sci Rep
Volume: 4
Pages: 4493
DOI
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