2014 Fiscal Year Research-status Report
病棟看護師を対象とした骨盤底筋運動指導技術修得のための教育プログラムの開発
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24659976
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Research Institution | Sugiyama Jogakuen University |
Principal Investigator |
高植 幸子 椙山女学園大学, 看護学部, 准教授 (10335127)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 指導技術 / 骨盤底筋運動 / 教育プログラム |
Outline of Annual Research Achievements |
病棟看護師を対象とした骨盤底筋運動の指導技術に関する教育プログラムの検証作業を終え、分析結果をまとめ学会で報告した。 プログラムの外的妥当性の検討は、2つの病院の18名の看護師を対象として、段階的にプログラム原案を実施することによって行い、その結果からプログラム原案を修正してプログラムを完成させた。プログラムは、認知領域76目標、精神運動領域90目標、情意領域45目標、合計211の行動目標を達成するための教育内容となり、1回2時間、5回のワークショップで構成された。完成したプログラムは、認知領域、精神運動領域、情意領域の3領域の到達基準を参加者全員が到達できる高い妥当性を確保できた。(第34回日本看護科学学会学術集会発表)。 完成したプログラムを9名の看護師に実施し、学習効果を検証した。認知領域における学習効果は、筆記試験の中央値の得点が学習前49点から学習後93点へ有意に上昇した(p<0.01)。到達率は学習前0%から100%へと変化し、全員が到達基準(正答率80%)に達した。S-P表では、全体の解答においてバランスのとれた得点配置を示し、学習前には注意係数が0.75以上の異質性の高い学習者2名についても学習後は注意係数が0に変化し、異質性の高い学習者であっても認知領域の十分な学習効果が得られた(第34回日本看護科学学会学術集会発表)。プログラムの情意領域における振り返りに関する学習効果は、振り返りのプロセス、振り返りのスキルと学習習慣に関するインタビューガイドに基づき構成面接した逐語録をデータとし、Berelsonの内容分析を用いて分析した。その結果、総記録単位数は394から453へと15%増加し、振り返りのプロセス、振り返りのスキル、学習習慣の振り返りが促進されたことが示された(日本看護技術学会第13回学術集会発表)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
完成したプログラムの学習効果の検証のうち、精神運動領域の結果が未発表になっている。当初の研究目的そのものは概ね達成したが、情意領域の評価方法を現在のインタビュー方式から、さらに簡便に評価できる方法に改善したい。
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Strategy for Future Research Activity |
完成したプログラムの学習効果の検証のうち、精神運動領域の結果発表を平成27年6月にソウルで開催される国際看護師協会学術集会で行う予定である。 情意領域の評価方法は、インタビューの分析を追加し、評価表原案を作成する予定である。
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Causes of Carryover |
情意領域の評価方法の改善のための分析を行う。精神運動領域の学会発表と学術論文の作成を残している。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
情意領域の評価方法の改善のために行う分析の分析ソフトの購入する。国際看護師協会学術集会での発表に必要な参加費と旅費・交通費、論文作成のための文献取り寄せ費用、英文校正費用に使用する計画である。
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