2014 Fiscal Year Annual Research Report
看護師が困難と感じる認知症の行動心理症状の明確化と急性期認知症看護モデルの開発
Project/Area Number |
24659984
|
Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
鈴木 みずえ 浜松医科大学, 医学部, 教授 (40283361)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉村 浩美 聖隷クリストファー大学, 看護学部, その他 (10573793)
山岸 暁美 浜松医科大学, 医学部, 助教 (30433626)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 急性期病院 / 認知症の行動心理症状 / 看護モデル / 認知症 |
Outline of Annual Research Achievements |
急性期病院の看護師が感じる認知症に関連した症状の対処困難感に関しては、因子分析の結果、第一因子「治療・看護援助を障害する行動に関する困難感」、第二因子「興奮・多動行動に対する対処困難感」、第三因子「不適切な行動や物忘れに対する対処困難感」、第四因子「失禁に対する対処困難感」、第五因子「不適切な移動に対する対処困難感」という5つの因子が明らかになった。認知症に関連する症状に対する対処困難感の各因子を目的変数として重回帰分析を行った。看護師の認知症に関連する症状に対する対処困難感に対して、「馴染みの看護師のケアの担当」や「名前を呼んで話しかける」などが対処困難感を有意に抑制改善していることが明らかになった。 認知症に関連した症状のある患者に対する看護介入の因子分析の結果、第一因子は『混乱を緩和するための看護介入』、第二因子は『個人の生活行動や認知機能のアセスメント』、第三因子は『環境の整備』、第四因子は『残存能力を引き出すための看護介入』、第五因子は『安楽と安全のためのアセスメントと看護介入』、第六因子は『穏やかな生活のための看護介入』、第七因子は『食事に関する看護介入』と命名し、各因子を目的変数として重回帰分析を行った結果、パーソン・センタード・ケアに関する意識との関係が明らかになった。今後、看護師の研修などではパーソン・センタード・ケアに関する研修を行う必要性が示唆された。 急性期認知症の看護モデルは、「認知機能と本人に合わせた独自性のあるケア」「本人の視点を重視したケア」「起こりうる問題を予測した社会心理的アプローチを含めたケア」「本人の意思や価値を認めたケア」の4因子から構成され、急性期病院の認知障害のある高齢者の看護尺度にパーソン・センタード・ケアのV(価値)I(独自性のあるケア)P(認知症の人の視点)S(社会心理)による4側面が含まれていることが明らかになった。
|
Research Products
(15 results)