2012 Fiscal Year Research-status Report
グループホームにおける安全な服薬を目指した向精神薬使用の評価表開発
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24660063
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Sugiyama Jogakuen University |
Principal Investigator |
大嶋 光子 椙山女学園大学, 看護学部, 講師 (60587012)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒井 淑子 椙山女学園大学, 看護学部, 准教授 (80345983)
熊沢 千恵 椙山女学園大学, 看護学部, 准教授 (00216730)
肥田 佳美 椙山女学園大学, 看護学部, 准教授 (10587017)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 向精神薬 / グループホーム / BPSD / 副作用 |
Research Abstract |
平成24年度の計画としてN市内165か所のグループホームに研究依頼を行い、研究の同意をえることになっていた。その結果、12か所の施設管理者から同意が得られた。 12か所のグループホーム管理者に対して、平成24年8月から12月の期間内でインタビューガイドを作成し、半構成のインタビュー調査を行った。質問項目は1.BPSDのある入居者に向精神薬を使用した経験があるケース 2.BPSDがあっても向精神薬を使用しなかったケース 3.向精神薬を中止した、必要としなくなったケースの三種類について該当するケースについて聞き取った。特に向精神薬を使用して困難事例が解消された事例や困難度が増したことについては多くの情報が得られた。また、向精神薬の使用に至らなかった事例においては職員のケアの工夫を聞き取ることができた。 12か所のグループホームでは今までに向精神薬の使用がされているが、実際には他の身体疾患同様に扱われていることがわかった。離職率が高いため、研修を受講させても短期間で退職していくため、なかなか積み上げにはならず、職員の薬に対する知識が高くならないなど、別の要因も明らかになった。 向精神薬などの薬物療法のケアについて、全職員が知識や意識を高めるためには医療関係者向けの書籍では難解で理解しがたく、もっと現場の状況を想起できる資料が必要とされていることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度の計画通り、同意の得られたグループホームの管理者に聞き取り調査が実施できた。録音内容はテープおこしされている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度は①録音内容を共同研究者とともに半構成インタビューの内容に合致するか、関係性のあるものかなどを確認する作業を行う。②困難事例の分析を行い、何をもって認知症のBPSDの困難事例としているのかを定義する。③調査内容の分析し、それぞれの施設の工夫を抽出する。・向精神薬を使用する前段階で行う効果的なケアのポイント・医療機関を受診する際の準備と確認事項・向精神薬使用時に起こった有害作用と観察の視点・有害作用に対する有効なケアの実例。 これらの情報を元に向精神薬使用時のチェックシート試作版を作成する。チェックシート試作版の改良と普及のため研修会を開催す。そのため、再度N市内のグループホームに研究依頼を行う。グループホームの職員(新人向け、希望者など受講者のレベルは未定)を対象に「認知症の理解とその人らしさ(パーソン・センタード・ケア)、向精神薬の理解」の研修を行い、チェックシートの活用方法を紹介する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
向精神薬使用時のチェックシート(試作版)の作成 グループホーム職員対象の研修会運営費および交通費 研究参加同意書の送付代金
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