2015 Fiscal Year Annual Research Report
在宅における脊椎圧迫骨折患者の寝たきり予防のための訪問看護プログラムの有用性
Project/Area Number |
24660065
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Research Institution | University of Human Environments |
Principal Investigator |
福田 由紀子 人間環境大学, 看護学部, 准教授 (00321034)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 武夫 中京大学, スポーツ科学部, 教授 (40022892)
杉浦 美佐子 椙山女学園大学, 看護学部, 教授 (40226436)
竹内 貴子 日本赤十字豊田看護大学, 看護学部, 講師 (70387918)
神谷 智子 日本赤十字豊田看護大学, 看護学部, 助教 (90440833)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 脊椎圧迫骨折 / 日常生活自立低下 / 訪問看護 / 支援プログラム / 在宅看護 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、脊椎圧迫骨折患者を対象として、受傷後の保存的治療のため急激な日常生活自立の低下に伴う、身体状況、生活状況を把握し、身体機能、生活機能の変化を経時的に明らかにすることを目的とした。 対象者の脊椎圧迫骨折患者の基礎調査の協力を得ることが難しい状況であったため、研究期間を1年間延長した。 対象者確保のために、調査協力いただける施設をさらに加え、対象者を確保するよう活動を行ったが、縦断的介入研究であり事前に多くの対象者を確保することが難しく、脊椎圧迫骨折受傷後からの研究協力が得られにくいため、脊椎圧迫骨折患者の生活状況と生活支援(サービス使用等)の状況を把握するための計画に変更した。 66名の情報を収集し、49名を対象とした(有効分析対象74.2%)。対象は男性12名(24.5%)、女性37名(75.5%)であり、平均年齢は、男性78.1歳、女性78.9歳。性別での骨密度、栄養状況についての差は認めなかった。 発症状況では、女性では転倒なしで骨折しているものが多い傾向であった。転倒なしで骨折している27名中14名(51.9%)は腰痛を訴え、13名(48.1%)は畑仕事や重いものを持ち上げた等の転倒以外で受傷していた。65歳以上における介護要因は骨関節疾患など生活機能低下と関連する疾患が増加し、その中でも脊椎圧迫骨折は最も頻度の高い骨折である。脊椎圧迫骨折の発症状況の調査より、ほぼ半数の者が転倒していなくても脊椎圧迫骨折を発症していることが分かった。転倒だけでなく身体に大きな力かかかる動作や骨密度が非常に少ない高齢者は脊椎圧迫骨折を発症することが考えられる。脊椎圧迫骨折の大多数は、保存的治療が行われており、実際に骨折から起こりうる生活の不自由やこれを補う支援方法は調査されたものは見当たらず、今後は、保存的治療時や治療後の支援方法についての調査が必要と考える。
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