2013 Fiscal Year Annual Research Report
北アフリカ・地中海諸国における食薬資源の高度利用による地場産業育成研究
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24683008
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
柏木 健一 筑波大学, 人文社会系, 助教 (00447236)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 経済政策 / 経済発展 / ミクロ経済分析 / 産業発展 / 産業育成 |
Research Abstract |
本研究は、北アフリカ・地中海原産のオリーブ油に代表されるような伝統的食薬資源を産業化シーズとして着目し、生産面と需要面からシーズの高付加価値化をもたらす要因を解明することにより、イノベーション誘発型地場産業育成を図るものである。特に、平成24年度においては、新たな機能性が解明されている北アフリカ・地中海地域原産の食薬資源の中でも、オリーブ油、アルガン油、ローズマリーエッセンシャル油に着目し、同製品の主要生産国であるチュニジアおよびモロッコに分析対象を絞り、研究を展開した。 平成25年度においては、乾燥地北アフリカ地域における地場産業育成に関する研究として、同地域の小規模地場産業(オリーブ産業、アルガン油産業、ナツメヤシ産業)が持続可能な発展経路を導くための条件や課題について分析を展開した。現地調査としては、2013年5月にモロッコのアガディール県にてアルガン油精製女性協同組合の生産性調査を行った。また、同年7月にチュニジアのスファックス県にて、オリーブ農家および小規模精油工場のミクロ調査を行った。同年9月に、ヨルダンのイルビッド県にて、オリーブ農家の事前調査を行った。加えて、2014年3月にチュニジア南部ケビッリ県でナツメヤシ農家の生産性調査を行った。これらの現地調査により、小規模産業が直面する課題や生産性・効率性向上のための条件について分析した。研究成果の報告として、2013年11月にチュニジア・ハマメットで開催されたチュニジア-日本2013シンポジウムに参加し、マネージメント部門でオリーブ農家とナツメヤシ農家の生産性調査の研究成果を発表し、乾燥地における有用生物資源の持続的利用について考察した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
モロッコにおけるアルガン油精製女性協同組合の調査、チュニジア南部のナツメヤシ農家および日本のオリーブ油市場調査およびアルガン油(食用・化粧用)市場調査が順調に進んでいる。ただし、ヨルダンにおけるオリーブ農家調査が、シリア情勢の悪化による治安上の理由により、一部実施を見送った。
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Strategy for Future Research Activity |
需要側面の分析においては、オリーブ油とアルガン油に関する日本人の消費者行動調査を実施し、需要側面が生み出す付加価値とそれを増加させる要因(製品属性)を分析する。また、供給側面の分析については、モロッコにおけるアルガン油精製女性協同組合、ヨルダンにおけるオリーブ農家、チュニジアのナツメヤシ農家に対するミクロ調査を実施し、クロスセクションデータ収集による技術効率性分析を実施する。ヨルダンにおけるオリーブ農家調査については、治安上の安全を確認しつつ、実施する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
ヨルダン王国におけるオリーブ農家調査の実施が、シリア情勢の悪化による治安上の理由により、実施を一部見送ったため。 ヨルダン王国におけるオリーブ農家調査の実施に関して、治安上の安全性を確認の上、実施する。なお、未使用額は、ヨルダン王国北部入ルビット県のオリーブ農家調査に充てる予定である。
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Research Products
(8 results)