2013 Fiscal Year Research-status Report
遺伝子組換え動物を用いた精巣特異的GPIアンカータンパク質の機能解析
Project/Area Number |
24700430
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
藤原 祥高 大阪大学, 微生物病研究所, 助教 (70578848)
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Keywords | 受精 / 雄性生殖細胞 / GPIアンカータンパク質 / 精子 / 遺伝子改変マウス |
Research Abstract |
前年度作製した雄性生殖細胞特異的な発現を示すGPIアンカータンパク質LY6K(Lymphocyte antigen 6 complex, locus K)ノックアウト(KO)マウスの解析が完了し、本年度は論文発表することができた。 LY6Kと精子細胞において複合体を形成するTEX101のKOマウスは雄性不妊を示し、その原因が精子受精能に必須の膜タンパク質ADAM3が精子から消失するためであることを報告した(PNAS, 2013)。LY6K-KOマウスもTEX101-KOマウスと同じく雄性不妊を示し表現型も一致したことから、ADAM3が責任因子であると予想された。しかし、驚くべきことにLY6K-KO精子にはADAM3が正常に存在していたことが明らかとなった。このことから、ADAM3が精子受精能を司るマスター因子ではなく、その他に存在することがこれまでの結果から示唆された(BOR, 2014)。今後は、真の精子受精能制御因子の探索を目標に、遺伝子改変マウスを駆使してして研究を進めていく計画である。 また、本年度は新規遺伝子改変技術として注目されているCRISPR/Casシステムの導入に成功し(Sci Rep, 2013; Dev Growth Differ, 2014)、これまで以上に遺伝子改変マウスを短期間に効率良く作製することが可能になった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請書の通り研究計画を遂行し、学術論文を発表することができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度の研究実績の通り、LY6K-KOマウスの機能解析から精子受精能制御因子がADAM3以外に存在することを証明した。今後は、LY6K-KOマウス精子を解析の中心に置き、まずは消失・減少しているタンパク質を探索することから始める計画である。 また、新たなゲノム編集ツールとして注目されているCRISPR/Casシステムを使った遺伝子改変マウス作製法により作製効率を向上させ、最終年度研究計画のスピードアップを図りたい。
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Research Products
(15 results)
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[Journal Article] Feasibility for a large scale mouse mutagenesis by injecting CRISPR/Cas plasmid into zygotes2014
Author(s)
Mashiko D, Young SA, Muto M, Kato H, Nozawa K, Ogawa M, Noda T, Kim YJ, Satouh Y, Fujihara Y, Ikawa M.
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Journal Title
Development, Growth & Differentiation
Volume: 56
Pages: 122-129
DOI
Peer Reviewed
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