2013 Fiscal Year Research-status Report
「実践的指導力」を育成する学部・大学院一貫の体育教員養成カリキュラムの開発と実践
Project/Area Number |
24700624
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
岩田 昌太郎 広島大学, 教育学研究科(研究院), 准教授 (50433090)
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Keywords | 実践的指導力 / 学部・大学院の一貫 / 体育教員養成の改善 / カリキュラム開発 / 質保証 |
Research Abstract |
本研究は,教員養成における学部・大学院一貫を目指した体育教員養成カリキュラムの開発とその実践を検証することを目的とする。そのための具体的な研究課題を以下に3点で示す。第1に,国内外の先駆的な体育教員養成カリキュラムとそのアセスメント方法について調査研究することである(研究課題①)。第2の研究課題は,ここ5年間の科研の成果で開発した「実践的指導力」の能力規準とアセスメント・モデルを視座に置きつつ,学部・大学院一貫の体育教員養成カリキュラムを開発する(研究課題②)。第3の研究課題は,その開発した体育教員養成カリキュラムの一部を試行的に実践かつ検証をしながら,継続的にアセスメントをすることで改善点を導出しながらカリキュラムを再構築することである(研究課題③)。 平成25年度は,研究課題②に関して,「実践的指導力」の能力規準とアセスメント・モデルを視座に置きつつ,学部・大学院一貫の体育教員養成カリキュラムを試行的に開発した。しかしながら,そのカリキュラムは,現在までの科研の成果と広島大学における教職高度化プログラムの能力規準を踏襲する形で構築した。また,教師の力量形成に寄与するであろう教師における「授業に関する知識」の変容について,その成果の一部を報告している(岩田ら,2014)。次年度は,本科研の最終年度である。引き続き成果を国内外の学会等で発表していく予定である。 <引用文献> 岩田昌太郎・齊藤一彦・前田一篤・山木彩加・手島祥平・中山泉(2014)修士課程段階におけるアクションリサーチ型実習の効果に関する事例的研究-保健体育科実習生の授業についての知識と教授技術の変容に着目して-.学校教育実践学研究,20:151-158
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成25年度の研究の達成度は、「(2)おおむね順調に進展している」と判断した。 その理由は、研究課題②の達成目標を順調に進展させたからである。具体的には、「実践的指導力」の能力規準とアセスメント・モデルを視座に置きつつ、学部・大学院一貫の体育教員養成カリキュラムを試行的に開発した経緯からである。とりわけ、教員養成モデル・コア・カリキュラムとしての提案(深澤ら,2014)を報告している観点からも、次年度に計画している大学院カリキュラムとの一貫性及びその検証に取り組みやすくなっている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進対策としては、以下の2点である。 第1に、平成25年度まで蓄積してきた研究成果を国内外で発表したり、論文や報告書としてまとめる方策である。第2に、この2年間で研究がまだ必要な部分に対する研究の継続である。その方策として、研究協力者の支援や研究補助員の協力を得ながら、計画的に残っている研究課題に着手する予定である。
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