2013 Fiscal Year Annual Research Report
集団スポーツ競技の標的到達行為における熟練者の視覚と運動制御に関する実験的検討
Project/Area Number |
24700653
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Research Institution | Meio University |
Principal Investigator |
石橋 千征 名桜大学, 健康科学部, 助教 (30609962)
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Keywords | 運動制御 / 知覚 |
Research Abstract |
本研究の目的は、集団スポーツ競技であるバスケットボールのリバウンド行為(標的到達行為)を対象に、集団における熟練選手の行為システムをモデリングし、知覚システムとの関係を可視化することである。集団スポーツ競技は時間的・空間的な制約だけではなく、競技のルールやチーム戦略などの制約が常に存在するため、ヒトの高次な行為を検討するのに適している。平成24年度は、実際のバスケットボールゲーム中においてリバウンド行為が行われた局面に注目し、コート上における熟練選手をボールの動きに基づいて、リバウンド行為を制御する変数の抽出を試みた。そこでまず、バスケットボールのリバウンド状況における熟練者の視覚探索活動を実験的に計測し検討した。男性熟練バスケットボール選手を用いて、3 種の戦術が異なる3 対3プレイパターン状況下を設定し、マークマンに対してボックスアウトをする(抑える)ことを課題とした。その結果、複雑に変化する戦術下においても、シューターやマークマンの行為を予測するために、熟練者は視支点を置き周辺視を使って情報を迅速にかつ広域に獲得していることが示唆された。平成25年度は、大学体育会バスケットボール部の協力により、選手とバスケットボールの運動学変量を獲得するために、実際の公式ゲームをデジタルビデオ撮影した。ゲーム中においてリバウンド行為が行われた局面に注目し、コート上における熟練選手をボールの動きに基づいて、リバウンド行為を制御する変数の抽出を試みた。その結果、選手の運動を質的に示す運動の様子(運動パターン)を行動分析により獲得することが出来た。そこで、これらの評価特徴変数をデータベース化するところまで研究の進めることが出来た。研究成果は、原著論文とし1本載録(投稿中2本)、また国外学会等で発表を行った。
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