2013 Fiscal Year Annual Research Report
糖尿病の治療を目的とした運動と身体活動に関する研究(脂肪肝に着目して)
Project/Area Number |
24700771
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Research Institution | Prefectural University of Kumamoto |
Principal Investigator |
吉村 英一 熊本県立大学, 環境共生学部, 講師 (70613214)
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Keywords | 脂肪肝 / 糖代謝 / 有酸素運動 / 食事制限 / 内臓脂肪 / 糖尿病 / エネルギー代謝 |
Research Abstract |
課題1: 有酸素運動が肝臓内脂肪および糖代謝へ及ぼす影響. 本研究では, 内臓脂肪型肥満を有する40-75歳男女を対象とし, 食事制限と有酸素運動の異なる減量プログラムが肝臓内脂肪へ及ぼす影響を検討するために, 12週間の介入を実施した. 介入群は, 食事制限のみ(D群)と食事制限に有酸素運動を加えた群(D+Ex群)の2群に振り分けられた. 食事制限は目標摂取エネルギーを25kcal/kg標準体重/日とし, 週に一度食事指導を行った. 運動は乳酸閾値強度で週あたり300分以上を目標とし, そのうち週180分は管理下でトレーニングを実施した. 介入12週間後, 体重はD群とD+Ex群ともに有意に減少したが, 群間に有意な差は認められなかった (D群, -5.3±0.8kg; D+Ex群,-5.1±0.7kg). 肝臓内脂肪もまた両群で有意に減少したが, 群間に有意な差は認められなかった. このほか, 空腹時血糖値, 75g経口糖負荷試験による2時間後血糖値, HOMA-IRにおいても群間に有意差は認められなかった. 介入前後で, 有酸素性作業能やHDLコレステロールはD+Ex群でのみ改善したため, 運動による一定の効果は認められた. 申請者は, D群とD+Ex群の体重減少量が同等であるならば, D+Ex群は体重減少に伴う肝臓内脂肪の減少を上回る肝臓内脂肪の減少効果が得られると仮説していたが, 本研究では体重減少を上回る効果は得られなかった (Yoshimura et al. J Obesity 2014). 課題2: 糖尿病患者と健常者間での脂肪肝の程度, エネルギー必要量, 基礎代謝量, 身体活動量の相違 課題2については, 現在も進行中のため, さらに対象者を集めた後に解析を進めて論文投稿する予定である.
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Research Products
(1 results)