2014 Fiscal Year Annual Research Report
歩行に伴う人体帯電の予測を目的とした接触帯電特性を測定するシステムの開発
Project/Area Number |
24700797
|
Research Institution | Osaka Research Institute of Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
平井 学 地方独立行政法人大阪府立産業技術総合研究所, その他部局等, 研究員 (40530077)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 歩行帯電 / 接触分離 / 帯電量 / 静電気 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、乾燥期によく経験する静電気放電電撃ショックのない生活環境の構築に資するため、未だに十分に理解されていない歩行によって生じる人体帯電現象の実体を明らかにすることである。本研究では、接触・分離で発生する微小な電荷量を測定する装置の研究開発を行う。 最終年度である平成26年度は前年度までに作製した接触移動電荷量測定装置と研究代表者が所属する機関の静電気測定室を利用して絶縁体同士の接触帯電量のデータ収集を行った。試料は比較的加工が容易なプラスチック材料(PVC、POM、N6、PMMA、ABS)を選択した。結果は試料の組み合わせによる系統性は見られず、ゼロ電荷とみなせるものもあった。この原因は、絶縁体同士の純粋な接触だけでは電荷の移動が起こらないため、もしくは、分離後に接触面間での放電発生によって電荷緩和が生じたため、という2つの可能性について検討したが、いずれにしても現状の測定感度ではこれらの可能性を議論するのに不十分であることがわかった。この結果等については学会発表した。 また、接触時に電荷が移動するときの駆動力になると考えられる接触電位差を測定する装置の開発において、電極の振動の中心が無視できないほどドリフトする問題があったが、制御プログラムの改良で対応することできた。 今後、歩行によって生じる人体帯電現象の実体の解明に向け、接触移動電荷量測定装置の感度を向上させ、絶縁体同士の接触帯電について明らかにしていくとともに、接触電位差測定装置を活用していく予定である。
|
Research Products
(3 results)