2015 Fiscal Year Annual Research Report
インドネシア西ジャワ農村の持続可能な栄養改善-地域住民による学校給食導入の試み
Project/Area Number |
24700821
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
関山 牧子 東京大学, 新領域創成科学研究科, 特任助教 (90396896)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | インドネシア / 給食 / 成長 / 貧血 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、以下の内容で調査を実施した。 1)ベースライン調査・給食介入・エンドライン調査:ベースライン調査、地域住民による1ヶ月の学校給食介入、エンドライン調査を実施した。給食の内容は、一日のエネルギー必要量の1/3を満たし現地の食文化を活かした形で設計し、実際の調理は現地住民が行った。介入の効果は、当初予定していたA)食費、B)健康的な食物選択に関する知識、C)学校での学習態度、D)栄養素摂取状況、E)Hb, 身体計測値の面に加え、現地大学スタッフの希望により、F)衛生行動の変化から評価した。 2)上記6項目による介入評価:A)有意な変化は見られなかった。B)C)F)有意な改善が見られた。D)タンパク質、Ca, Vitamin Cの一日摂取量が有意に増加した。E)対象者の7割にHb値の上昇がみられ、対象者における貧血の割合は半減した。特にベースライン調査時の貧血群においては、全員のHb値が上昇した。対象者全体のBMIは有意に増加し、ベースライン調査時の低栄養群でその増加が大きかった。以上から、本介入が現地学童の栄養改善、特に貧血や低栄養の改善に効果があることが実証された。 3)現地大学のワークショップにおける研究発表:上記介入の結果を、現地大学主催のWSにて報告した。WSには現地研究者のみならず、インドネシア教育省も参加し、インドネシアにおける今後の学校給食導入について方向性を議論した。
|
-
-
[Journal Article] Double burden of malnutrition in rural West Java: household level analysis for father–child and mother–child pairs and the association with dietary intake.2015
Author(s)
Sekiyama, M., Jiang, H.W., Gunawan, B., Dewanti, L., Honda, R., Furusawa, H., Abdoellah, O, Watanabe, C.
-
Journal Title
Nutrients
Volume: 7
Pages: 8376-8391
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
-