2013 Fiscal Year Research-status Report
化学療法効果増強に向けた微小管動態細胞活性を指標とするがん幹細胞標的治療法
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24700960
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
濱中 洋平 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 非常勤講師 (10463788)
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Keywords | 幹細胞 |
Research Abstract |
本研究は、がん幹細胞を根絶させる標的治療の探索を行うことを目標に、細胞内の微小管動態変化を利用して、生体内における抗がん剤耐性がん幹細胞の検出を行うこと、および生体内におけるがん幹細胞の死滅条件の検討を行うことを目的とする。 これまでに、GFPを融合した微小管結合蛋白質EB1を恒常的に発現するヒト乳癌細胞を作製し、その培養細胞におけるパクリタキセル投与後の生細胞と死細胞の判定、および生細胞における微小管動態変化の観察を行なってきた。平成24年度は本研究の評価系を多様な抗がん剤に応用可能とするために、各種抗がん剤における評価を行った。抗がん剤として、パクリタキセルとは作用機序の異なるビノレルビン、エリブリン、シスプラチン、エピルビシン、エンドキサン、5-FU、イリノテカンを用いて、培養細胞におけるIC30、IC50、IC70を算出し、各条件において生細胞内のGFP融合EB1を共焦点レーザー顕微鏡で撮影した。 本研究の目的を達成するためには、in vivoにおける細胞の生死の判定方法に客観性および再現性が求められる。そのため、in vitroにおいて質の高い評価系の確立が不可欠とある。平成25年度は、GFP融合EB1の動態を評価するための確実な手法を確立すべく、平成24年度に収集した上記の各条件における生細胞のGFP融合EB1の動態変化を詳細に解析することに重点をおいた。そして、GFP融合EB1の動態で代用した細胞活性を評価する方法を提案することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
In vivoにおける細胞の生死判定法の客観性および再現性を追求するために、その前段階としてin vitroの評価法に重点をおいた検討を行ったため。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画を遂行することを念頭におくが、in vitroに重点をおいたがん幹細胞死滅条件の検討を進めていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度の研究の一部は、平成24年度中に購入した物品によって賄うことができたため。また、平成25年度は本研究の成果発表を行わなかったため。 平成26年度の研究を遂行するため、また、成果発表を行うための経費として、平成26年度請求額と合わせて使用する予定である。
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