2012 Fiscal Year Research-status Report
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24720375
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Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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| Research Institution | Mie University |
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Principal Investigator |
森 正人 三重大学, 人文学部, 准教授 (10372541)
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| Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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| Keywords | 国際情報交換 |
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| Research Abstract |
平成24年度の前半は国立国会図書館において近代期に出版された雑誌記事の収集を行い、それを検討した。また、新潟県佐渡市にあるトキ保護センター、佐渡市博物館などを訪れ、現代日本の観光動向におけるトキを活かしたまちづくりの状況を把握した。それに平行して、トキに関する出版物の収集にも努めた。
また、観光が位置づけられる消費社会について、戦後の生活改善運動から理解すべく資料収集を行った。
平成24年度上記の二つの成果の一部をチェコのプラハで8月上旬に行われた国際歴史地理学会と、ドイツのケルンで8月末に行われた国際地理学会において発表した。国際歴史地理学会では、戦後の生活改善運動においてどのように余暇時間が生産されてきたのか、国際地理学会では、佐渡島のトキがどのようにまちづくりの象徴から日本の象徴となってきたのか、それがどのような政治的な問題をはらむのかを発表した。
そのほか、観光空間の生産が、現在の英語圏の理論でどのように研究されているのか、人文地理学会編の『人文地理学事典』の一章「ツーリズム空間の生産」に記した。原稿は現在、編集者のもとで編集過程にある。
9月7日より英国ダラム大学地理学研究室に長期出張し、英語圏地理学や観光研究の最新理論の動向を吸収した。ダラム大学地理学研究室教授で共同研究者のMike Crang氏、ReaderのDivya Tolia-Kelly氏と論文内容の検討を行い、平成25年度に投稿すべき国際的な論文雑誌を決定した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
順調に進展していることの理由の第一に、資料の多くを収集することができている。現在、日本において近代以降に出版された旅行雑誌『ツーリスト』および『旅』のほとんどの記事を収集している。そしてこの二大雑誌の検討も終了し、日本人の旅行がどのように19世紀末から展開してきたのか明らかにすることができている。この分析をもとにしてさらに余暇時間そのものがどのように作り出されたのか、戦後の生活改善運動にとくに注目することで明らかにしたいと考えており、この生活改善運動に関する出版物もかなりの数を収集することができた。残りとなる資料は「修学旅行」という雑誌であり、これを平成25年度の活動としている。
第二に、論文の執筆が順調に進んでいることが挙げられる。平成24年度には人文地理学会編の『人文地理学事典』の「ツーリズム空間の生産」欄において、近年の英語圏の研究動向を紹介することで、理論的な枠組みを示すことができている。また、近代以降の宗教的事象と観光との関わりに関する英語の論文を2本、1990年代の女性観光客と消費動向に関する英語論文1本を書くことができている。平成25年にはこの合計3本の論文を国際雑誌に投稿する予定である。
第三に、英国での共同研究者とのコミュニケーションがうまくいっていることが挙げ得られる。共同研究者のMike Crang氏とDivya Tolia-Kelly氏とは定期的に会談し、英語圏地理学および観光学の動向について意見を聞いている。
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| Strategy for Future Research Activity |
海外出張：平成25年度は引き続き英国のダラム大学に長期出張をして、共同研究を行なう。また平成26年度8月には英国のロンドンで開催される英国地理学会大会で研究成果の発表を行う。
国内旅費：平成25年8月には京都で開催される国際地理学会、11月には大阪市立大学で開催される人文地理学会で観光に関する研究成果の学会発表を行う。また、東京の国立国会図書館に所蔵されている雑誌『修学旅行』を閲覧し、必要な資料を収集するために、東京に数回の出張を行う予定である。平成26年度にも同様に東京出張を行うことになる。
物品：出張が重なるため、平成25年度にノートパソコンを購入する予定である。
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| Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度の出張のための使用計画：英国ダラム大学への出張、東京への国内出張
物品購入のための使用計画：ノートパソコン購入予定
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Research Products
(6 results)
