2013 Fiscal Year Research-status Report
日本中小企業のタイでの国際連携による企業発展と国内外産業集積への影響プロセス
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24730356
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Research Institution | Hannan University |
Principal Investigator |
関 智宏 阪南大学, 経営情報学部, 教授 (40434865)
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Keywords | 中小企業 / 発展 / ケース・スタディ / タイ / ASEAN / 価値共創 / 価値創造 / 産業集積 |
Research Abstract |
今年度は、おもに3つの点について取り組んだ。 1つは、タイの上場企業と国際合弁を締結した中小サプライヤーのケース収集と、原稿の執筆、学会での報告である。当該中小サプライヤーは、ものづくりの産業集積が形成されている大阪府八尾市に立地している企業である。昨年度から続けてきたインタビュー調査をまとめ、アジア市場経済学会での統一論題にて報告するとともに、当該学会の雑誌であるアジア市場経済学会年報に投稿し、査読論文として受理された。 2つは、帝国データバンクと共同で進めてきたタイに進出している日系企業に関するデータ分析である。この成果については、多国籍企業学会にて統一論題として報告をし、当該学会の雑誌である多国籍企業研究に投稿し、研究ノートして受理された。 3つは、2012年度から勤務している阪南大学の付属機関である中小企業ベンチャー支援センターと、チュラロンコン大学サシン経営大学院日本センターとの共催である日タイ中小企業ビジネスマッチングとその成果としての日本中小企業の海外展開を文章としてまとめ、中小企業家同友会の付属機関である企業環境研究センターの雑誌である企業環境研究年報に投稿し、研究ノートとして受理された。 このほかにも、アジア太平洋研究所の共同事業にもかかわることになり、以上の研究成果を部分的に発表する機会も得ることができた。また、共同研究として『中小企業・ベンチャー企業論』というテキストを出版したが、そのなかに「タイの中小企業」というトピックを担当し、一連の調査活動による成果の一部を発表することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
タイの政情の不安定さから、調査活動の開始が遅れたが、必要とする事例についてはおおよそ収集できつつあるように感じている。 また、研究発表の場もすでに、2014年6月のアジア市場経済学会、7月の日本中小企業学会西部部会、9月の日本中小企業学会全国大会と決まっている。さらに研究論文の公表についても、8月と12月に合計で4本の原稿が決まっている。 しかしながら、理論的視座となる価値共創についてのレビューが予定より進んでいないが、この点については次年度の初期の段階で進めていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
調査件数・内容の不足分が生じた場合には、昨年度と同様に、自治体や企業団体への協力要請を行う。またタイのローカル企業については、現在親密につながりを構築している、タイ国の政府系中小企業団体であるDIPSMEネットワークの協力を得て、ローカル企業への調査活動につなげる予定である。今年度は、2014年6月と8~9月、12月、2015年2~3月の訪タイを予定している。 さらに、2014年6月のアジア市場経済学会、7月の日本中小企業学会西部部会、9月の日本中小企業学会全国大会で学会報告を行うとともに、8月と12月で合計4本の研究論文を発表する予定である。
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