2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24740050
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Fukushima University |
Principal Investigator |
中田 文憲 福島大学, 人間発達文化学類, 准教授 (80467034)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 微分幾何学 / 複素幾何学 / ツイスター理論 / 波動方程式 |
Research Abstract |
研究成果の具体的内容:研究計画における短期目標(a)S1不変不定値Einstein-Weyl構造に関するツイスター対応の確立、および予備課題(d)ベクトル束の幾何に関するLeBrun-Mason型対応、の二つの課題について研究をおこなった。 課題(a)に関しては、正則円板の複雑な退化が起きる難点が見つかり、この状況をより詳しく調べる必要性がはっきりしてきている。これに関しては今後継続して研究する意義があるが、現在のところ有効な結果は得られていない。 一方で、課題(d)と関連して、以下の二つの研究をおこなった: (1) 3次元deSitter空間上のねじれのないモノポールを用いるTod-Kamada計量の構成を, ねじれたモノポールの場合に拡張する。(2) 四元数を用いて構成する標準的LeBrun-Mason対応のアナロジーを、不定値型の四元数を用いて展開する。 研究の意義と重要性:(1) が実現すれば、LeBrun-Mason型対応の具体的な例が飛躍的に増えることになり、大きな進展となる。また(2)が実現すれば、研究の最終目標である「非リーマン型接続の幾何に関するツイスター理論」につながる新しい道を拓くことになると考えられ、重要な研究テーマである。 進捗状況:上記(1) (2) の方向性の各々について、これまでの研究で得られた手法を用いることが可能であることがわかってきたが、その実行のためには標準的モデルの詳細な分析が必要であり、現在その研究を行っている。また、これら二つの方向性は互いに関係している可能性もあることが徐々に見えてきており、今後両者を継続的に研究していく意義が明らかとなっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
所属の変更に伴う教育業務等の著しい増加により、想定していたエフォートが確保できていない。 また、健康状態の悪化(椎間板ヘルニアの発症)により業務に支障が生じた。特に、3か月程度出張が不可能となる時期があり、研究発表や研究打ち合わせを行うことができず、効果的な研究をおこなうことができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
研究実績に挙げた、課題(d)に関する二つの方向性(1)(2)からの研究が順調に進んでいるため、これを継続する。 研究計画では1年目に短期目標(a)、2年目に短期目標(b)を進める計画であったが、まずは上記の(d)に関する研究を進め、その延長として最終目標である目標(c)の達成を目指す。 エフォートの確保が難しい状況ではあるが、時間的余裕があれば短期目標(a)、(b)についての研究、およびホロノミーの幾何等に関するサーベイを進める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
物品費(ノートパソコン、ソフト、書籍、文房具) 350,000円 旅費 450,000円 人件費・謝金・その他 100,000円
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Research Products
(4 results)