2013 Fiscal Year Research-status Report
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24740050
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Research Institution | Fukushima University |
Principal Investigator |
中田 文憲 福島大学, 人間発達文化学類, 准教授 (80467034)
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Keywords | 微分幾何学 / 複素幾何学 / ツイスター理論 / 波動方程式 |
Research Abstract |
平成24年度に進めた以下の二つの課題について、継続して研究を行った。(1) 3次元deSitter空間上のねじれのないモノポールを用いるTod-Kamada計量の構成を、ねじれたモノポールの場合に拡張する。(2) 四元数を用いて構成する標準的LeBrun-Mason対応に対し、そのアナロジーを不定値計型の四元数を用いて構成する。 (1) に関してはまだ分析が十分ではなく、引き続き研究が必要である。(2)に関しては研究が進んだが、残念ながらこれまでに知られているものが得られ、新たな理論へとつながらないことが判明した。 上記の研究の他、G2 幾何学、および Spin(7) 幾何学に関する基本的事項のサーベイを進め、これらに対するツイスター的アプローチや、不定値版の理論の可能性を探った。これは研究課題「非リーマン型接続の幾何へのツイスター的アプローチ」を実際に展開するための重要な一歩と位置付けられ、また研究目的における「不定値の特殊ホロノミーの幾何学」を切り開くためのスタート地点であると言える。 この課題については現在まだ可能性を探っている段階ではあるが、橋本英哉氏、大橋美佐氏ら、G2、Spin(7)幾何の専門家との交流を深め、共同研究の本格的始動へ向けて研究を進めている段階である。 また、不定値計量の幾何学の専門家である松下泰雄氏、鎌田博行氏との研究打ち合わせをおこない、これまでの成果の整理を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初計画時から所属が変更となり、昨年度に引き続き教育業務・事務処理が著しく増加し、想定していたエフォートが確保できていない。 一方で、不定値計量の幾何の専門家である松下泰雄氏、鎌田博行氏、G2幾何のスペシャリストである橋本英哉氏、大橋美佐氏らとの交流を深め、新たな研究の展開も見えつつある。
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Strategy for Future Research Activity |
上記の研究実績の(1)の課題について継続して研究を進める。 トーラス不変な不定値自己双対共形構造に関するツイスター理論の研究を進める。 また、G2幾何、Spin(7)幾何に関する研究を、橋本英哉氏、大橋美佐氏らとの協同で行う。具体的には、これまでにできている理論の不定値版の研究、G2幾何におけるツイスター型双ファイブレーションに関する研究を進める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
購入を計画していたノートパソコンの購入を延期したため。また想定していた人件費・謝金が生じなかったため 次年度は海外出張を計画しており、共同研究者の旅費等を含め出張費として 700,000円の使用を計画している。またパソコン等物品費として300,000円、人件費その他として 80,000円程度の使用を計画している。
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