2014 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24740050
|
Research Institution | Fukushima University |
Principal Investigator |
中田 文憲 福島大学, 人間発達文化学類, 准教授 (80467034)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | 微分幾何学 / 複素幾何学 / ツイスター理論 / 波動方程式 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度の成果として, 回転対称な不定値Einstein-Weyl構造に関するツイスター対応の構成を行った. 本研究結果については国際研究集会「ICDG2014」(ブルガリア・Cyril Methody大)をはじめ, 国内の複数の研究集会で発表し, 上記ICDGのプロシーディングスとして論文にまとめた. また, これまでの研究の成果を踏まえ, 松下泰雄氏(大阪市立大・滋賀県立大名誉教授)・鎌田博行氏(宮城教育大)との共著により,「4次元微分幾何学への招待」(サイエンス社SGCライブラリー)を12月に出版した. 中田は第10章および第11章を担当し, 複素・正定値・不定値の各ツイスター理論を統一的に, 微分幾何学の現代的な手法により論じた. 今年度の課題として「ねじれのあるTod-Kamada計量に関するツイスター対応の構成」を目指し研究を行ったが, 現在のところその実現には至っていない. しかしこの研究の中で, 自己双対計量のみならず, Einstein-Weyl構造や射影構造に関しても様々な研究課題が明らかになってきており, 今後はさらに広い視点で研究を行うことが可能になった. さらに, 橋本英哉氏(名城大)・大橋美佐氏(名工大)との共同により, G2幾何学に関する研究を開始した.ツイスター理論に深くかかわると期待される現象が観察されており, 今後はさらに詳しい研究を進める予定である.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度の報告同様, 当初計画時から所属が変更となり, 教育業務・事務処理が想定より著しく増加, 当初計画していたエフォートが確保できていない. 研究は徐々に進んでいるものの, 論文などの形となる結果になかなか至っていないのが現状である.
|
Strategy for Future Research Activity |
橋本英哉氏、大橋美佐氏との共同研究を進め, G2幾何学において観察されているツイスター的な現象について詳しく研究を進め, 新たな理論の構築を目指す. 具体的には5月中に「G2幾何学小研究集会」を福島県内で開催し, その後継続的に研究を進め, 今年度中に一定の成果を上げることを目指す. また, 平成26年度までの研究を継続し, 不定値の自己双対共形構造やEinstein-Weyl構造, 曲面上の射影構造に関する新たなツイスター対応の構成をめざし研究をおこなう. 可能であれば一昨年に行った「第1回福島幾何学研究集会」に続く2回目の研究集会を開催し, 関連分野の研究者との協同による新たな研究の可能性を模索する.
|
Research Products
(5 results)