2013 Fiscal Year Research-status Report
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24760061
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
宮田 考史 名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (90581645)
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Keywords | 数理工学 / ビッグデータ解析 / 固有値問題 / 高速解法 |
Research Abstract |
本研究は,計算科学に現れる超大規模固有値問題に対して,高速高精度な数値解法の研究と開発を行う.本年度は,(1) 反復法,(2) 特殊解法,の開発を行い,以下の研究成果が得られた. (1) 反復法 反復法を機械的に導出可能なフレームワークの整備を継続して行った.既存のJacobi-Davidson法やその変種をフレームワーク上で再導出することによって,その性質を明らかにした.この考察に基づいて,新たな高速解法の導出に取り組んだ. (2) 特殊解法 汎用的な反復法の開発と併せて,個々の応用問題に特化した特殊解法の開発にも取り組んだ.本年度は,ネットワーク解析と電子状態計算に現れる超大規模固有値問題に対して,それぞれ問題の性質を利用することによって高速解法の開発を行った.また,ナノデバイスの設計に現れる難解な固有値問題に対しては,正確に固有値を計算するための高精度解法の開発を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度に開発した反復法のフレームワークを通して既存解法の性質を明らかにした.この考察に基づき,既存解法を補う性質を備えた新解法の導出を行ったため,理論面における進展が顕著であった.また,ネットワーク解析や電子状態計算,ナノデバイスの設計に現れる実際問題に対して,実用的な数値解法の開発を行い,その有用性を計算機上の数値実験によって示した.これらは当初の計画にない新しい研究成果である.
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Strategy for Future Research Activity |
超大規模固有値問題や難解な固有値問題を高速に解くため,今後は,(1) 反復法,(2) 特殊解法,の研究進展に取り組む (1) 反復法 本年度の研究を継続し,反復法のフレームワークを通じて高速解法の具体的な導出に取り組む.開発した解法の性能について,フレームワークを通じて理論的な評価を行うとともに,計算機を用いて数値的な評価を行う. (2) 特殊解法 多層周期の半導体設計に現れる難解な固有値問題を解くため,本年度の研究成果を発展させた高精度解法の開発に取り組む.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本年度は,高速解法の開発に関して理論面での進展が特に顕著であり,さらに当初の計画にない新しい研究課題に取り組んだ.これらの研究をスムーズに遂行するため,テスト環境としての高速PCを購入・実験環境の整備を開始した上で,更なる大規模実験に備えた高速計算機環境の整備は次年度以降とした. 本研究で開発を行っている高速解法について,その性能を評価するには計算機を用いた数値実験が必要不可欠であるため,高速計算機環境の整備を行う.また,得られた研究成果について,学会発表を行うとともに,論文投稿と出版に取り組む.
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Research Products
(11 results)