2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24760169
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
仮屋 圭史 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (80551895)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 国際情報交換 |
Research Abstract |
ヒートポンプ(HP)は,ボイラに代表される熱源機器に代わり,90℃程度の熱源供給機器(給湯器)として 民生界で普及しつつある.一方,産業界では,130℃程度の高温熱源の需要も多い.しかしながら,高温熱源供給に対応したHPの開発事例は少なく,高性能HPの開発は重要課題である.申請者らは,高温HP用熱交換器の 高性能化のためプレート式熱交換器(PHE)の利用に着目した.PHEは,主として液単相流の高性能熱交換器として知られているが,超臨界圧流体での研究例は極めて少なく,PHEの伝熱促進メカニズムも明らかでない.本研究では,PHE内超臨界圧流体の伝熱特性の把握による高性能PHEのプレート形状の提案を目的とする.平成24年度は,①基礎実験データの補完 ②基礎解析モデル構築・解析 を実施した. ①は,従来の実験データ(HFC134a)の補完および他の流体(HCFC22)での試験の実施である.現有のデータは,圧力4.95MPa, 流量11kg/minにおける熱伝達率のみであるため,CFD解析結果の妥当性確認のためには,さらなるデータの蓄積が必要である.また,HCFC22は,比較的臨界圧が低く(4.99 MPa),超臨界圧における物性値データの信頼性が高いため,試験流体に適する.本項目は,計画通りに実施でき,一定の研究成果が得られた. ②においては,汎用CFDソフトウェアの活用により,単純なプレート形状モデルの作成・解析により,超臨界圧流体の熱流動特性に関する基礎的な知見を得るとともに,解析モデル妥当性の確認のため,①で用いたPHEの再現モデルも作成し,実際に解析を行った.本項目も,概ね計画通りに実施できた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題は,大きく分けて①実験,②数値解析 に分類できる. ①実験に関しては,当初の計画通り順調に実施でき,予定を超える研究成果が得られた. ②数値解析に関しても,当初通りほぼ計画通りに進んではいるが,解析結果の実験結果との整合性に関して,一部の解析条件において未だ計画通りに進んでいるとはいえない.しかしながら,他のほとんどの条件に関しては整合性も取れており,この意味において,ほぼ順調に進展しているといえる. 以上から,本研究課題の達成度は,(2)おおむね順調に進展している とした.
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題は概ね順調に進展しており,計画通りに実施すれば,予定している研究成果が得られると予想される.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究計画調書で申請した額よりも,次年度予算は内定額が少なく,そのほとんどを数値解析ソフトウェアのライセンス更新に使用せざるを得ない.
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