2012 Fiscal Year Research-status Report
海岸植生の生物多様性保全に向けた管理体系の構築-山陰海岸国立公園を事例に
Project/Area Number |
24780027
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
黒田 有寿茂 兵庫県立大学, 自然・環境科学研究所, 講師 (30433329)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 海岸植生 |
Research Abstract |
山陰海岸とその周辺における海浜植生、海岸風衝地植生、海岸断崖地植生を対象に植物相の調査を行った。また、海岸域に対する人為的改変の指標として、各植生に隣接する土地利用区分を現地踏査ならびに航空写真の判読により記録した。各植生で記録した植物種から、澤田ほか(2007)を参考に海岸植物(海と陸との境界部に特有の立地(砂浜、砂丘、塩湿地、河口汽水域、海崖、岩場、浅海域など)を主な生育地とし、それ以外の立地にはほとんど出現しない在来の維管束植物種)を抽出した。平成24年度は海浜植生を対象とし、海岸植物の地理的分布傾向および種多様性と海岸環境との関係について解析した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度の計画のうち、調査対象とする海岸域の選定、植物相調査、土地利用区分の記録についてはほぼ予定通り進めることができた。砂浜面積、浜幅、海岸線延長といった海岸域の物理的特性の計測についてはデータ収集が完了していないので、平成25年度に引き続き実施する。研究目的の達成に向け、おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度にデータ収集を完了することができなかった海岸域の物理的特性の計測を引き続き行う。また、平成25年度の計画である植生調査、植生図の作成、海岸域の履歴・管理条件に関するヒアリングを実施する。植生図の作成については、植生調査の進捗の遅滞により実施が困難となる可能性もあるが、そのような場合は、特定の植物種の分布図などに変更するなどして対応し、研究の推進に必要なデータの収集・蓄積を図る。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度の計画に含まれる海岸域の物理的特性の計測、植生調査、植生図の作成、海岸域の履歴・管理条件に関連し、研究代表者および調査協力者の旅費、調査協力者への謝金が必要である。また、調査の推進に必要な物品購入のための消耗品費が必要である。これらの予算を執行する。
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