2014 Fiscal Year Research-status Report
絶対寄生性線虫の全ゲノム増幅による次世代シーケンシング解析
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24780044
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
菊地 泰生 宮崎大学, 医学部, 准教授 (20353659)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ゲノム / 線虫 / 寄生虫 |
Outline of Annual Research Achievements |
多くの寄生性線虫における難培養性はゲノム解析時の大きな障害となっている。1個体からの全ゲノム増幅‐次世代シーケンサーの組み合わせによる解析は、寄生性線虫におけるゲノム研究に大きな進歩をもたらすと期待される。本研究では寄生性線虫における効率の良いゲノム解析を行うための全ゲノム増幅(WGA)-次世代シーケンシング法を開発し、線虫個体間の比較ゲノム解析に用いることで寄生線虫の病原性関連遺伝子の解明を目指す。今年度は、昨年度までにモデル線虫で確立した1個体からのWGAシーケンシング法を他線虫に適応し、集団における個体の多様性を全ゲノムレベルで検出することを試みた。動物寄生線虫であるStrongyloides ratti, Strongyloides venezuelensis線虫に感染したラットの糞を2%寒天培地上でインキュベートし這い出した感染幼虫をワームピッカーを用いてWorm Lysis Solutionを含むチューブに各1個体ずつ移動した。線虫溶解液の一部をWGA反応に供し、得られた増幅DNAを用いてシーケンスライブラリ(Nextera)を作成した。次世代シーケンサー(Miseq、Ilumina)で獲得したリードをリファレンスゲノムにマッピングし、SNP、Indel、CNVの検出を行うことができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
モデル線虫で確立した手法を他の線虫種にも適用することで個体レベルの多様性解析を行うことができた。当初の達成目標はおおむねクリアできている。
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Strategy for Future Research Activity |
次世代シーケンサーの解析が混雑しているためデータの獲得までに時間を要し、研究期間延長を行った。今年度は解析用サンプルを前倒しで準備することで、早めのデータ獲得を行う。
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Causes of Carryover |
次世代シーケンサーの解析が混雑しているためデータの獲得までに時間を要したため、次年度使用額と研究期間延長を行った。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度は解析用サンプルを前倒しで準備することで、早めのデータ獲得を行う。
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Research Products
(7 results)