2014 Fiscal Year Annual Research Report
メイラード反応物ＡＢＡＱ及びその関連物質の糖尿病状態での生成及びその生態影響
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24790132
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| Research Institution | Kyoto Pharmaceutical University |
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Principal Investigator |
長谷井 友尋 京都薬科大学, 薬学部, 助教 (10388027)
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| Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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| Keywords | 糖尿病 / 食品 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、glucose及びtryptophan間のメイラード反応において生成する変異原性物質5-amino-6-hydroxy-8H-benzo[6,7]azepino[5,4,3-de]quinolin-7-one（ABAQ）について、そのin vivo遺伝毒性、糖尿病ラット及びヒトの尿中からの分析、食品中からの分析、メイラード反応によって生成するABAQ以外の変異原性物質の検索を実施した。
Ⅰ型及びⅡ型糖尿病ラット並びに正常ラットの尿中に含まれるABAQの分析において、Ⅰ型糖尿病ラットの尿中からⅡ型糖尿病ラット及び正常ラットに比べて有意に高い量のABAQを検出した。また、健康なヒトから得た随時尿をβ-glucuronidaseで加水分解及び精製後、LC-MS/MS分析することでABAQを検出した。ヒト尿中からABAQを検出したのは本研究が初めてである。これまでの研究におけるコメットアッセイ及び小核試験で、ABAQはin vivoで遺伝毒性を示すことが明らかになっている。これらの結果から、ヒトはその体内で恒常的にABAQの遺伝毒性に曝されている可能性が示唆された。
食品中に含まれるABAQについて分析を行ったところ、検討を行ったいずれの食品中からもABAQを検出した。食品からのABAQの検出は本研究が初めてである。
本研究の遂行により、ABAQがヒトの生体内で生成していることが示唆された。今後、ABAQがどのような状態のときに生体内で生成するのかを明らかにする必要がある。また、ABAQは食品中からも検出されており、ABAQがどういった食品中に多く含まれるのか明らかにする必要がある。
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