2014 Fiscal Year Annual Research Report
腎癌の癌化、増殖、浸潤におけるグリシンエヌメチルトランスフェラーゼの重要な役割
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24790351
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
宋 裕賢 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 研究員 (10586746)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 腎癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成24年度は腎癌細胞株におけるGNMTのタンパク発現、および、細胞増殖能とGNMTとの関係を調べた。腎癌においてGNMTが発現していること、および、GNMTが細胞増殖に関連していることを解明することができた。また、平成25年度は、手術によって得られた腎癌の組織を使用し、GNMT発現を確認できた。次に腎癌細胞株におけるGNMTと細胞周期との関連を調べた。GNMTのノックダウンにより、sub G1が誘導され、GNMTと細胞周期、特にsub G1期との関連が示唆された。 平成26年度は、subG1期と関連しているアポトーシスとGNMTとの関係を調査した。アポトーシスの指標となり得る cleaved PARPのタンパク発現について解析した。正常腎細胞株である HEK293 、GNMT タンパクが弱く発現していた腎癌細胞株 ACHN 、強く発現していた腎癌細胞株 SKR1 を用いた。腎癌細胞株SKR1において,GNMT のノックダウンにより cleaved PARPが誘導された。その他の細胞株では、cleaved PARPが誘導されなかった。腎癌細胞株において GNMT のノックダウンにより cleaved PARPが誘導されたことにより、腎癌における GNMTのアポトーシス制御が細胞増殖に関与していることが示唆された。GNMT の発現や機能の解明が腎癌の新しい治療の発見につながる可能性があると考えられる。以上の研究成果を学会などにて報告した。
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Research Products
(2 results)