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2014 Fiscal Year Annual Research Report

ミューテーターマラリア原虫のゲノムワイド変異解析:分子疫学的・実験的研究

Research Project

Project/Area Number 24790401
Research InstitutionTokyo Women's Medical University

Principal Investigator

本間 一  東京女子医科大学, 医学部, 助教 (10617468)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2015-03-31
Keywordsマラリア / ミューテーター / Plasmodium / 分子疫学 / 薬剤耐性
Outline of Annual Research Achievements

核ゲノムを複製するDNAポリメラーゼδの校正機能を欠損させることで高頻度に突然変異を生じるミューテーターネズミマラリア原虫(PbMut)について、1) 塩基置換スペクトルの解析、2) 塩基置換が生じやすいホットスポットモチーフの探索、3) 抗マラリア薬クロロキン(CQ)耐性原虫の創出試験、を行った。
1) 6種類存在する塩基置換パターンのうち、C:G>T:AとC:G>A:Tが全体の64.8%を占める一方、C:G>G:Cはほとんど生じないなど、PbMutで生じる塩基置換にはバイアスが存在した。この傾向はPbMutを用いて創出することが可能な突然変異体の多様さに影響を及ぼしていると考えられる。また、P. bergheiは極めてATリッチなゲノム塩基組成(CG%=23)をしているが、C/G>A/Tの塩基置換がA/T>C/Gよりも多いことからAT含量はさらに増加すると考えられた。観察された塩基置換パターンから平衡CG含量を推定したところ、20.1%であった。
2) TCT(AGA)という塩基配列の中央のC:Gでは、塩基置換率が全体の平均よりも5.8-9倍高かった。この影響により、PbMutではナンセンス変異がグルタミン酸コドン(GAAあるいはGAG)において生じやすい傾向にあることが示唆された。
3) 野生型P. bergheiでは、30 mg/LのCQを自由飲水(マウス1 kgあたり6.25 mg投与に相当)で与え続ける限り原虫の増殖が抑えられた。そこで、PbMut感染マウスに30 mg/L CQを与える条件で試験を開始し、原虫増殖が確認された場合には徐々に投与するCQ濃度を上げていった。その結果、マウス1kgあたり20 mgのCQ投与下でも増殖する原虫系列が2つ得られた。今後、これらの原虫で蓄積した変異を解析し、耐性の責任遺伝子変異を特定する予定である。

  • Research Products

    (4 results)

All 2015 2014 Other

All Presentation (3 results) Remarks (1 results)

  • [Presentation] ウガンダにおける ex vivo 薬剤感受性試験を用いた熱帯熱マラリア原虫のクロロキン感受性の回復2015

    • Author(s)
      櫻井美樹、Betty Balikagala Mawagali、八代聖基、池田美恵、Edward Ntege、佐伯亜美、本間一、Nirianne M. Q. Palacpac、片岡正俊、坪井敬文、木村英作、遠藤弘良、堀井俊宏、美田敏宏
    • Organizer
      第84回日本寄生虫学会大会
    • Place of Presentation
      三鷹市
    • Year and Date
      2015-03-21 – 2015-03-22
  • [Presentation] ミューテーターマラリア原虫を用いた突然変異蓄積パターンの解析2015

    • Author(s)
      本間一、平井誠、新倉保、美田敏宏、小林富美恵、堀井俊宏、遠藤弘良
    • Organizer
      第84回日本寄生虫学会大会
    • Place of Presentation
      三鷹市
    • Year and Date
      2015-03-21 – 2015-03-22
  • [Presentation] DNAポリメラーゼδの校正機能欠損による高頻度突然変異発生型ネズミマラリア原虫のゲノムワイド変異解析2014

    • Author(s)
      本間一、平井誠、新倉保、美田敏宏、小林富美恵、堀井俊宏、遠藤弘良
    • Organizer
      第37回日本分子生物学会年会
    • Place of Presentation
      横浜市
    • Year and Date
      2014-11-25 – 2014-11-27
  • [Remarks] 東京女子医科大学・国際環境・熱帯医学教室ホームページ

    • URL

      http://www.twmu.ac.jp/Basic/int-trop/

URL: 

Published: 2016-06-01  

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