2012 Fiscal Year Research-status Report
血液細胞分化経路におけるミエロイドーB前駆細胞段階の存在の検証
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24790486
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
増田 喬子 京都大学, 再生医科学研究所, 助教 (40565777)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 免疫学 / 発生・分化 / 細胞・組織 / 遺伝子 |
Research Abstract |
造血幹細胞からB前駆細胞までの様々な分化段階の細胞をマウス骨髄細胞から単離し,各段階の細胞がどのような分化能を保持しているかを検証した. 検証はストローマ細胞との共培養系で行った.ミエロイド系列,B細胞系列の分化能はTst-4,ミエロイド系列,T細胞系列の分化能はNotchリガンドであるDLL1を発現させたTst-4を用いた.造血幹細胞(Lin-c-kit+Sca-1+CD34-細胞),ミエローリンフォイド前駆細胞(Lin-c-kit+Sca-1+Flt3+),初期B前駆細胞(Lin-c-kitloSca-1loIL-7R+細胞;WeissmanらのいうCLP細胞),プレプロB細胞(B220+CD19-CD43+細胞),プロB細胞(B220+CD19+CD43+細胞),プレB細胞(B220+CD19+CD43-細胞)細胞分画を用いて解析した結果,プロB細胞ではもはや他系列への分化能は失われていたが,プレプロB細胞ではミエロイド系列への分化能が確認された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度は研究室の引越などがあったが,それまでに順調に研究結果が出たためおおむね実験計画に記載したとおり順調に進行している.
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Strategy for Future Research Activity |
in vitroでの研究結果をもとに,プレプロB細胞で保持されているミエロイド系列への分化能を生体内でもみることができるかどうかを調べるために,体細胞全てがGFP陽性になるトランスジェニックマウスから採取した前駆細胞を野生型マウス体内に移植することで細胞の運命を追跡する.具体的には,生体内での細胞の分布を組織学的に解析したり,体外に取り出して貪食能・抗原提示能・サイトカイン産生能を測定する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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[Journal Article] Process for immune defect and chromosomal translocation during early thymocyte development lacking ATM.2012
Author(s)
Isoda T, Takagi M, Piao J, Nakagama S, Sato M, Masuda K, Ikawa T, Azuma M, Morio T, Kawamoto H, Mizutani S.
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Journal Title
Blood
Volume: 120(4)
Pages: 789-799
DOI
Peer Reviewed