2013 Fiscal Year Research-status Report
視線計測を用いた広汎性発達障害の早期診断システムの開発
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24790627
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Research Institution | Sagami Women's University |
Principal Investigator |
金井 智恵子 相模女子大学, 学芸学部, 講師 (00611089)
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Keywords | 自閉症スペクトラム |
Research Abstract |
今年度も引き続きASDハイリスク児のリクルートを行った。しかしながら、ASDハイリスク児をリクルートする場をさらに広げる必要があった。そこで今年度のリクルート先に、烏山病院近郊の地域子育て広場を加えた。 今年度は定型発達児42名、ASDハイリスク児7名が対象となり、男児の方が女児より多く、平均月齢は24ヶ月であった。視線計測に結果については、年齢別(低い年齢群:18ヶ月以下、高い年齢群:19ヶ月以上)による比較では、4つの動画パターンのうち、2つの動画において、高い年齢群の方が低い年齢群群に比べて、子ども向け番組への注視時間が有意に短かった。次に、ASDハイリスク群と定型発達群の比較では、4つの動画パターンのうち、2つの動画において、ハイリスク群の方が定型発達群に比べて、子ども向け番組への注視時間が有意に長かった。また子ども向け番組において、顔への注視時間については、ハイリスク群の方が定型発達群に比べて有意に短いことが示された。一方、紙芝居の結果については、2群において有意差が示されなかった。 また、ASDハイリスク児の社会性の障害の特徴とASDハイリスク児を養育する親の育児感情については、定型発達群に比べて、ASDハイリスク児をもつ母親の方が、育児ストレスが高い傾向がある。しかし、サンプル数が十分でないために、さらに次年度も継続して検討が必要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
視線計測の利用、実験参加者の確保、診断・臨床評価データの収集は、計画通りに実施されている。また25年度の計画に含まれていた視線計測の解析も実施済みである。しかし、今後はさらにASDハイリスク児を中心にリクルートし、検討していくことが必要である。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度も引き続き、ASDハイリスク児を中心にリクルートする。24~25年度では、特に乳児期のASDハイリスク児のリクルートが困難であった。したがって、継続して、リクルート先を開拓する必要がある。また、ある程度のサンプル数が確保されたところで、性差や年齢を統制して解析する必要がある。可能であれば、男児のみを対象として検討する。ASDハイリスク児が12~14名になったところで、ASDハイリスク児の視線行動の特異的なパターンを明らかにする。また、年齢別の比較も同時に行う。解析方法については、人物、幾何学模様、形などを注視する時間を2群比較することにより、どの部分への関心が高いかについて検証する。また、ASDハイリスク児の社会性の障害の特徴とASDハイリスク児を養育する親の育児感情の関連性も検討する。最終的に、解析結果をまとめ、国内外の学会での演題提出・論文の投稿準備を行う予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当該研究費が生じた状況については、ASDハイリスク児のリクルート問題により、当初の研究計画よりも研究の進展がやや遅くなっているため、当初計画していなかったASDハイリスク児のリクルート先の開発を行う必要が出てきたためである。 研究費の使用計画については、ASDハイリスク調査のための謝金、学会発表時の旅費(3回)(国内(2回)・アメリカを予定)、リクルート先開拓のための費用、視線計測機のため使用機器(パソコン周辺機器、プリンター等)、トビー解析ソフトを検討している。
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Research Products
(7 results)