2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24790824
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
續 敬之 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (50445277)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 気管支喘息 / uPA / PAI-2 |
Research Abstract |
気道上皮細胞モデルであるBEAS-2細胞とともに、A549細胞、H292細胞についてu-PAによる喘息関連メディエーターの制御が行われているかについて、さらなる検討を行った。結果としてA549細胞、H292細胞については有意な減少は得られなかった。またBEAS-2B細胞についてはRNAレベルですでに抑制が示されていたが、今回さらに蛋白レベルでの抑制につき評価した結果、Eotaxin、RANTES、Eotaxin-3についてuPAの濃度依存性に発現が有意に抑制されるという良好な結果が得られた。一方で、Geneswitchシステムを用いたPAI-2遺伝子導入したstable株の確立につき、A549細胞とH292細胞についてこれを試みたものの、安定した株の確立が得られなかった。従ってPAI-2特異的なSiRNAを用いた候補遺伝子の発現についての評価が現時点で得られていない。 動物モデルにおいては、Balb/cマウスのOVA喘息モデルにuPAを経気管支投与し、気管支肺胞洗浄液および肺からRNAレベルでEotaxin、RANTESを評価したが、いずれにおいても有意な抑制を得られなかった。また小動物用気道内微粒子噴霧器マイクロスプレイヤーを用いた気道過敏性の評価を行い、uPAの経気管支投与群で特に高濃度uPA投与群において、気道過敏性の抑制が得られるという傾向が認められたが、有意差を持ってこれを示すには至らなかった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
既存の気道上皮細胞モデルについてはRNA、蛋白レベルで良好なデータが得られているが、PAI-2遺伝子導入株の確立が得られていないため。動物実験での結果も気道過敏性についてpositiveな傾向が認められるも有意差が現時点で得られていない。
|
Strategy for Future Research Activity |
細胞モデルについては気道上皮細胞からのPAI-2の発現を定量評価する。それにより時系列での推移からuPAによる抑制との関連について考察する。 動物モデルではuPA投与マウス肺からのMUC5ACの抑制を受けて、肺の組織学的解析やPAI-2を含めた蛋白の定量を行う。またuPA投与による出血傾向や全身的副作用の評価を行う。 上記を統合的に解析し、uPAの喘息気道における炎症抑制の作用とPAI-2との関連につきさらに深く考察していく。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
細胞系列、培地、ELISAやPCRなどのキット、試薬や染色液、マウスとその維持 費、マイクロスプレイヤー、チューブなどに使用する予定である。 未使用額の発生は効率的な物品調達を行った結果であり、翌年度の消耗品購入に 充てる予定である。
|