2013 Fiscal Year Annual Research Report
うつ病患者とうつ病モデルマウス双方から同定されたNoxaのうつ行動に対する役割
Project/Area Number |
24791215
|
Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
山形 弘隆 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10549934)
|
Keywords | Noxa / うつ様行動 / 神経新生 |
Research Abstract |
平成24年度に行ったNoxaノックアウト(KO)マウスのうつ様行動(砂糖水嗜好性テスト、強制水泳テスト、社交性テスト)解析結果を確かめるため、攻撃性の高いCD1マウスに5分間攻撃させ、その後仕切りのある同一ケージで24時間飼育する社会的敗北ストレスを10日間負荷した後に、Noxa KOマウスのうつ様行動を調べる実験を繰り返し行った。すると、社会的敗北ストレス負荷したNoxa KO マウスは、社交性テストにおいて、ヘテロ(HT)マウスや野生型マウス(WT)マウスと比べてストレスに抵抗性を示し、うつ様行動が抑制された。しかし、砂糖水嗜好性テストや強制水泳テストでは、平成24年度の結果と同様に有意な差が認められなかった。これらの結果から、Noxa KOマウスは、ストレス負荷後の社交性の低下に抵抗性を示すことが示唆された。次に、Noxa KOマウスにEdU取り込みをさせ、海馬脳神経細胞の増殖能を調べた。社会敗北ストレス負荷後にEdU取り込みを行わせて、増殖細胞数を測定したが、Noxa KOマウス、HTマウス、WTマウスのいずれの比較でも、増殖細胞数に有意な変化は認めらなかった。同時に、未熟ニューロンのマーカーであるダブルコルチンとの共染色を行ったが、EdU陽性・ダブルコルチン陽性細胞数に有意な変化は認められなかった。Neuro2a細胞(神経由来細胞)に早期抗うつ効果のあるHDAC inhibitor:SAHAを投与し、神経突起伸展させた後にFoxO3を免疫沈降し、アセチル化抗体でFoxO3のアセチル化を確認したが、Non-specificなバンドが多く、アセチル化の評価は出来なかった。そのため、SAHAとFoxO3のアセチル化との関連を証明することは出来なかった。
|
-
[Presentation] The role of noxa in depression-like behavior
Author(s)
Hirotaka Yamagata, Tomohiko Shibata, Shusaku Uchida, Koji Otsuki, Teruyuki Hobara, Fumihiro Higuchi, Naoko Abe, Yoshifumi Watanabe
Organizer
11th World Congress of Biological Psychiatry
Place of Presentation
Kyoto (Kyoto International Conference Center)
-
-
-
-