2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24791511
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
森重 真毅 大分大学, 医学部, 客員研究員 (60381050)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 分子標的薬剤 / 神経膠芽腫 / 浸潤 |
Research Abstract |
まずは、代表的な悪性脳腫瘍である神経膠芽腫細胞株(CCF-STTG1、IN351、T98G、U251、U373など)のEGFR、VEGFR、GEP100などの分子の状態を評価する為、各種細胞株のcell lysateを作成した。これらをWestern Blottingを用いて、タンパクの発現量を評価した。これら細胞株の浸潤能を評価するため、matrigelを用いたinvasion assayを行ったところ、浸潤能の高い細胞株はGEP100の蛋白発現量が高い傾向が得られた。この結果から、神経膠芽腫細胞株においても、GEP100は浸潤能獲得の重要な局面を担う可能性が高いと考えられ、現在Receptor Tyrosine Kinase が正常発現か過剰発現か、変異体か否かを評価を行っている。 また、より最適なバイオマーヵーを得ることは、感受性の高い患者を選択や、至摘投与量の設定に寄与すると考えられる。GEP100、Arf6を用いて臨床検体での遺伝子発現パターンを評価する為、臨床検体のDNAの抽出を行った。今後、これらのDNAを用いて、定量性PCRなどを使用し解析する準備を進めている。さらに、病理標本の免疫染色で、GEP100や各種Receptor Tyrosine Kinase の蛋白質レベルでの発現の解析を行い、臨床経過(生存期間)との相関についても検討することで適したバイオマーカーとなり得るかを評価するために、免疫染色の条件検討を施行している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
神経膠芽腫細胞株(CCF-STTG1、IN351、T98G、U251、U373など)のcell lysateを作成し、これらをWestern Blottingを用いて評価した結果、浸潤能の高い細胞株はGEP100の蛋白発現量が高い傾向が得られた。この結果から、神経膠芽腫細胞株においても、GEP100は浸潤能獲得の重要な局面を担う可能性が高いと考えられ、付申請書の研究の目的②に挙げた、分子標的薬の感受性に対するより有効なバイオマーカーとなる可能性が考えられる。この結果をもとに、Receptor Tyrosine Kinase が正常発現か過剰発現か、変異体か否かを評価を進行中であり、GEP100のshRNAを導入し発現を抑制したクローニング株を作成準備中である。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度得られた結果をもとに、Receptor Tyrosine Kinase が正常発現か過剰発現か、変異体か否かを評価を進行中であり、GEP100のshRNAを導入し発現を抑制したクローニング株を作成準備中である。さらにGefetinib、ErotinibなどのEGFR kinase InhibitorやVEGFR antibody である、Bevacizumabなどの臨床応用されつつある分子標的治療薬で処理した際の、それぞれReceptor Tyrosine Kinaseのリン酸化の程度、GEP100の機能解析を行う。 前年度の、免疫染色の条件検討結果をもとに、蛋白質レベルでの発現の解析も行なう。また、腫瘍組織内の低酸素環境、血管新生、免疫細胞の集積、ストローマ細胞の活性化などといいた微小環境の変化による浸潤形質の誘導といった多様性もあることから、腫瘍の部位によっても、各分子の発現様式は多岐に及ぶと考えられる。これらの詳細な評価のため、Lasser Microdissection法を用いて、各々の部位でのGEP100、Arf6の発現様式の検討を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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