2013 Fiscal Year Annual Research Report
敗血症病態が及ぼす単球系細胞内microRNAの発現変化と炎症消退機能への影響
Project/Area Number |
24791616
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
澤田 麻衣子 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (90330860)
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Keywords | micro RNA / 敗血症 / マクロファージ |
Research Abstract |
<目的>昨年、我々はmicroRNA(miRNA)の1つであるmiRNA-21がPTEN・PDCD4の発現を調整し、マクロファージの貪食能を制御することをIn vitroの研究で明らかにした。特に敗血症早期では、miRNA-21発現に伴ってPTEN・PDCD4の発現が上昇し、マクロファージの貪食能が上昇することが判明した。それに引き続いて、我々はmiRNA-21以外にも新たなmiRNAがこれらの現象に関与しているとの仮説を立て、次世代シーケンサであるlon PGMシステム (Life Technology社)を用い、In vitroにおいて未知及び既知のmiRNA発現を含めた、絶対的定量評価を行った。 <方法>予備実験段階として、最初に腹腔内あるいは静脈内にLPS投与をすることで炎症を惹起させた敗血症モデルラットを作成後、LPS投与後のタイムコース(72時間)を設定し、各々の時相でイソフルランによる深麻酔下に腹腔内マクロファージを回収した。次に、回収した腹腔内マクロファージに対して、miRNAの分離と濃縮を市販のmiVanaTM miRNA Isolation Kit 等を用い抽出した。そして、miRNA発現の絶対的定量評価が可能で、従来のマイクロアレイより優れたlon PGMシステム (次世代シーケンサ, Life Technology社)を用いて、網羅的解析を施行した。 <結果>予備実験段階ではあるが、炎症反応と関連が知られているmiRNA-155等を含むいくつかmiRNAの発現とマクロファージの貪食能の変化との新たなる関連性が示唆された。今後も引き続き研究を行い、最終的にはIn vivoでの研究を予定している。 。
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