2013 Fiscal Year Annual Research Report
POMGnT1欠損マウス網膜の増殖性変化におけるサイトカインの関与
Project/Area Number |
24791881
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
高橋 永幸 日本医科大学, 医学部, 助教 (10445801)
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Keywords | POMGnT1 / VEGF / PDGF / HGF |
Research Abstract |
昨年度に引き続き、POMGnT1欠損マウスの繁殖を図りながら各種サイトカインの網膜における発現について解析を行った。 POMGnT1欠損マウスは繁殖力が非常に弱く、ヘテロ同士の掛け合わせによってホモの個体を獲得するしかない(ヘテロの個体の表現型は野生型マウスと全く同一である)。昨年度に比べてケージを増設してPOMGnT1欠損マウスの出生数の増加を図ったが、出生後まもなく死亡する個体も少なくなかったため、ホモの個体を獲得するのに難航した。 眼内における増殖組織の形成に関与する抗VEGF抗体、抗HGF抗体、抗PDGF抗体を一次抗体として反応させ、蛍光色素標識二次抗体を用いて免疫組織化学染色を行うにあたり、最適な固定法と抗体の組み合わせを検索した。その結果、未固定凍結切片を0.5%PFAで20分間固定した後に、VEGF: abcam(ab46154)、PDGF-A: SCZ(sc-7958)の各種一次抗体を使用することにより、POMGnT1欠損マウスの網膜表面及び硝子体中でのVEGFおよびPDGF-Aの発現亢進が認められた。 次に、各サイトカインの発現を定量的に評価するためにマウスから眼球を摘出し、網膜及び硝子体組織を溶解バッファーにて溶解し、ELISAキット(R&D Systems)を用いてELISA法を行った。VEGF、PDGF-AA、PDGF-AB、PDGF-BB、HGFの各サイトカインについてELISA法を施行したが、マウス個体数が少なく反復した施行が困難であったため、安定した定量を行えるまでに至らなかった。
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