2013 Fiscal Year Annual Research Report
インプラントオーバーデンチャーにおける適切な義歯床縁形態に関する力学的検討
Project/Area Number |
24792079
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
安藤 貴則 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (50543485)
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Keywords | インプラント / 荷重負担割合 / 義歯床縁形態 / オーバーデンチャー |
Research Abstract |
本研究の目的は、口腔内実験ならびに3次元有限要素法を用いて、インプラントオーバーデンチャーの義歯床縁部の設定位置の変化による力学的影響の検討を行うことである。平成25年度は特に、平成24年度に行った口腔内実験をもとに同一患者にてCT撮影を行い、得られたデータから実験モデルを製作し、3次元有限要素法を用いて義歯床縁部の設定位置による力学的影響の検討を行った。加えて、臼歯部のインプラントを撤去し前歯部のみのインプラントオーバーデンチャーにした場合も想定した口腔内実験を追加で行い、インプラント部と顎堤部に加わる荷重負担割合を義歯床縁部の設定を変化させて検討した。 その結果、上顎に関して、口蓋部の義歯床縁は義歯の維持には大きく影響されないこと、また中間欠損(臼歯部にインプラントがある状態)であれば、義歯床縁形態を小さくしても顎堤部に加わる荷重は大きく変化しないことが示された。下顎に関しても、同様の結果を得た。しかしながら、臼歯部のインプラントを撤去してしまうと、顎堤部に加わる力は約2倍になり、義歯床縁形態の重要性が示唆された。 これらの結果より、インプラントオーバーデンチャーの力学的影響が明らかになり、今後の義歯製作に関しての一助となる可能性が示唆された。 また本年度は、学会発表も積極的に行い、計3回にわたりアジア・ヨーロッパ・アメリカの国外で発表する機会があり、情報発信は大きいできたと考えられる。論文発表関しては、平成26年4月現在において投稿記載年月は未定ではあるが、国際歯科補綴雑誌(IJP)にて、掲載確定の承諾を得ている。
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Research Products
(3 results)