2013 Fiscal Year Research-status Report
同種移植による歯髄再生を目指した歯髄幹細胞の免疫制御因子の同定
Project/Area Number |
24792164
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Research Institution | National Center for Geriatrics and Gerontology |
Principal Investigator |
村上 真史 独立行政法人国立長寿医療研究センター, 再生歯科医療研究部, 研究員 (30614531)
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Keywords | 歯髄幹細胞 / 免疫制御 / 歯髄再生 / リンパ球混合培養反応 |
Research Abstract |
本研究は、同種移植による歯髄再生を目指して、歯髄幹細胞の免疫制御因子を明らかにし、その因子を利用した同種移植の可能性を探ることを目的とする。本年度は、ブタ歯髄、骨髄、脂肪CD31- SP細胞から回収した培養上清を遠心濃縮し、リンパ球混合培養反応 (Mixed Lymphocyte reaction: MLR) に用いたところ、歯髄CD31- SP細胞培養上清が最も末梢血単核球 (PBMC) の増殖を抑制したという過去の結果とこれらの細胞のマイクロアレイの結果を用いて、免疫制御因子の候補の絞り込みを行った。マイクロアレイにおいて歯髄幹細胞に高発現している因子のうち、免疫制御に機能する報告がある遺伝子について、まず、mRNAレベルの発現量をReal time RT-PCRにて調べた。さらに、高発現していることを確認できた因子について、タンパクレベルの発現量をWestern Blottingにて確認した。mRNAレベル、タンパクレベルの両者で歯髄幹細胞において高発現していることを確認できた因子については、歯髄、骨髄、脂肪幹細胞から回収した培養上清を遠心濃縮し、Western Blottingにて培養上清中における当該因子の発現の有無、発現量の検討を試みた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
免疫制御因子の候補因子の絞り込みに時間を要してしまったこと、また、候補の因子を検出する実験系の確立にも時間を要したことが原因として考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
免疫制御因子の候補因子を絞り込み、その因子が培養上清中にも多く含まれていることをWestern Blottingにて確認する。候補因子のsiRNAを遺伝子導入した歯髄幹細胞から培養上清を回収し、in vitroにおける免疫制御能をリンパ球混合培養反応 (MLR) にて検討し、siRNAによる候補因子の発現抑制の有無によりPBMCの増殖抑制に差が見られるかどうかを検討する。また、リコンビナントタンパクを作製、あるいは購入し、MLRにて免疫制御能を確認する。さらに、in vivoにおける免疫制御能の解析を行うため、scaffoldと共にイヌの歯のslice (径1 mm) 内に別のイヌの歯髄幹細胞を充填し、マウスの皮下に移植する。経時的に組織切片を作製し、slice内部組織への好中球の遊走および炎症性マーカーの発現を各サンプルで形態学的・免疫組織学的に検討し、この免疫制御因子添加による免疫制御効果を検討する。以上のことから、同定した免疫制御因子がin vivoにおいて幹細胞移植における免疫制御を担うことを証明し、拒絶反応とそれに伴う炎症反応のない同種幹細胞移植の可能性を検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
適正に使用した結果、端数が残った。 平成26年度に使用する資材、試薬等、消耗品の購入に使用する。
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