2013 Fiscal Year Research-status Report
口腔癌に対するクロノテラピーの応用-特にメラトニンを用いた人為的位相について-
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24792256
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
大鶴 光信 東海大学, 医学部, 講師 (60384864)
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Keywords | クロノテラピー / 口腔癌 |
Research Abstract |
7:00-19:00を明期とした明暗周期条件下で飼育した6週齢 BALB/c-nu/nu nude miceの背部に口腔扁平上皮癌細胞株OSCCを移植した。移植後も上記明暗周期条件下で飼育を行い腫瘍径が200mm3以上になったことを確認後、6つのグループに分け4時間おきにマウスの腫瘍組織及びその対照組織(皮膚および肝臓)を摘出した。取り出した組織をホモジナイズしてRNA・タンパクを調整した。その後、RT-PCR法を用いてcDNAを合成する。それぞれの組織のcDNAを用いてReal-timePCR法により時計遺伝子(Clock・Bmal・Period2・Cry)、増殖因子 (VEGF、EGFR)、細胞周期関連因子(Cyclin family(D・A・B)、Cdk、MET、Wee1)の発現量を測定した。時計遺伝子発現量の変化と増殖因子の発現量の変化を経時的に解析し、相関関係を明らかにした。これにより、口腔癌化学療法におけるクロノセラピーの開発を行うにあたっての基礎データの蓄積を行うことができた。今後は特定の時間帯にメラトニンを投与することでヒトをはじめとした動物の慨日リズム位相を変位させ、最近発売されたメラトニン受容体アンタゴニスト:ラメルテオンを用いて悪性腫瘍の増殖周期を操作し、口腔癌化学療法のクロノセラピー応用が可能か明らかにしたい。また、今後他分野に研究範囲を拡大することを目標緒する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
動物実験を行う環境整備が遅れたために実験計画がやや遅れている。来年度は遅れを取り戻すために邁進したい。
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Strategy for Future Research Activity |
特定の時間帯にメラトニンを投与することでヒトをはじめとした動物の慨日リズム位相を変位させることが可能である。最近発売されたメラトニン受容体アンタゴニスト:ラメルテオンを用いて悪性腫瘍の増殖周期を操作し、口腔癌化学療法のクロノセラピーへ応用が可能か明らかにする。今年度は、人為的クロノセラピーの先駆けになることを目指し、今後他分野に研究範囲を拡大することを目標としたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
実験計画の遅れにより残額が生じた。 前年度分も含め、予定通り実験を行うために使用する。
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