2012 Fiscal Year Research-status Report
口蓋裂モデルを用いたリン酸化プルランによる人工骨の開発に関する基礎研究
Project/Area Number |
24792271
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
清流 正弘 東北大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (80510023)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 歯学 / 再生医学 / 細胞・組織 |
Research Abstract |
本研究では、ラット臼歯の抜歯窩、口蓋裂モデルビーグルの顎裂部にTCP+リン酸化プルランを埋入した際の治癒過程を評価し、実用性を評価する。さらに、その再生骨内に矯正的に歯を移動 させたときの組織定量学的、分子生物学的な評価を行ない、メカニカルストレスがTCP+リン酸化プルランによる再生骨に及ぼす影響を検討することを予定している。 平成24年度の研究実績として、ラット臼歯抜歯窩に、様々な混合比のTCP+リン酸化プルランを埋入した際の治癒過程を組織定量学的、動物用 CT 画像にて評価し、対照群、抜歯のみの群、TCPのみの群、リン酸化プルランのみ埋入した群と比較し、TCP+リン酸化プルランの抜歯窩治癒促進効果の有無の解析を行なった。 その結果、TCPのみの群は、埋入直後、他の群と比較してCT値が高いが、その後の骨形成に効果は認められなかった。そのことから、TCPのみでは、埋入窩に定着せずに、流出した可能性があることが示唆された。また、埋入21日頃から、TCP+リン酸化プルラン群のCT値が他の群と比較して高い傾向がある結果が得られた。 これらの結果から、リン酸化プルランは、生体組織に対し低刺激でかつ、生体硬組織(骨や歯)無機成分であるアパタイトに対し強固に接着し、生体内で吸収されるため異物として残存することがなく、また、薬剤を混合することにより、薬剤の局所濃度を高めるなどドラッグデリバ リーのキャリアとしての機能も付与することが可能であることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成24年度は、ラット臼歯抜歯窩に、様々な混合比のTCP+リン酸化プルランを埋入した際の治癒過程を組織定量学的に評価し、再生骨にラット臼歯の移動を行ない、歯周組織を組織定量学的に評価する予定であったが、最も最適な混合比を得るための動物実験に時間がかかり、やや進行が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は平成 25 年度から平成 26 年度にかけて、以下の手順で遂行する予定である。1)再生骨にラット臼歯の移動を行ない、歯周組織を組織定量学的に評価する。2)抜歯窩治癒過程および歯の移動時の歯周組織を遺伝組織学的に評価する。3)抜歯窩治癒過程および歯の移動時に、骨髄細胞を採取し、その分化増殖因子の発現について in vitro で検討する。4)ビーグル顎裂部にα-TCP+リン酸化プルランを埋入した際の治癒過程を組織定量学的に評価する。5)再生骨にビーグル臼歯の移動を行ない、歯周組織を組織定量学的に評価する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度使用額は、今年度の研究を効率的に推進したことに伴い発生した未使用額であり、平成25年度請求額と合わせ、平成25年度の研究遂行に使用する予定である。
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Research Products
(7 results)