2012 Fiscal Year Research-status Report
特定健診事業における歯周病とメタボリックシンドロームの関連性についての横断的研究
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24792359
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
西垣 勝 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (30398408)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 歯周病 / メタボリックシンドローム / 地域歯周疾患指数 / 歯肉溝バイオマーカー検査 / 疫学研究 |
Research Abstract |
平成24年12月~平成25年3月の約4ヶ月間、一般財団法人京都工場保健会にて人間ドック受診者のうち歯科健診希望者1226名(男性741名、女性485名、平均年齢62歳)に対して、歯科健診{CPI:Community Periodontal Index(地域歯周疾患指数)、GCF:Gingival Crevicular Fluid(歯肉溝滲出貯留液)バイオマーカー検査、歯周病原菌の定量検査)と問診(喫煙、飲酒の状況など:歯周病ならびにメタボリックシンドローム(以下、MS)の修飾因子やMSの診断基準に関する既往歴や服薬歴など)・歯科保健に関するアンケート調査を実施、人間ドックでのMSに関連する検査項目(身体測定、BMI、血液化学検査、血糖検査、血圧測定等)を抽出した。 なお本研究は、京都府立医科大学倫理審査委員会(RBMRーC478)および京都工場保健会倫理審査委員会にて承認を得た同意書の内容を被験者に説明、承諾を得た上で実施した。 今後、歯周病とMSとの関連性ならびに歯科健診での歯肉溝バイオマーカー検査の有用性について疫学的に検討を加える。また、歯科健診とJ-MICC Study(日本多施設共同コーホート研究)参加者への歯科保健に関するアンケート調査を実施、地域の歯科保健への意識について検討を加える。 これにより、歯周病とMSとの関連性(両疾患の診断基準に係わる項目同士の関連、 例えば、バイオマーカーと腹囲との関連など)が明らかになり、歯周病治療を行うことで、MSの予防や発症リスクの軽減、症状増悪の防止に役立つ可能性がある。また、MS治療が、同様に歯周病の予防や発症リスクの軽減、症状増悪の防止につながる可能性がある。そして、さらにMSに関係する糖尿病や動脈硬化性心疾患などの発症リスクを軽減することができると考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度に約4ヶ月間歯科健診を実施し、歯科健診希望者1226名(男性741名、女性485名、平均年齢62歳)に対して、歯科健診{CPI:Community Periodontal Index(地域歯周疾患指数)、GCF:Gingival Crevicular Fluid(歯肉溝滲出貯留液)バイオマーカー検査、歯周病原菌の定量検査)と問診(喫煙、飲酒の状況など:歯周病ならびにMSの修飾因子やMSの診断基準に関する既往歴や服薬歴など)・歯科保健に関するアンケート調査を実施、人間ドックでのMSに関連する検査項目(身体測定、BMI、血液化学検査、血糖検査、血圧測定等)を抽出した。現在、データ整理を行い、より詳細に疫学的に検討を加える準備段階である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策として、平成24年度に約4ヶ月間歯科健診を実施得られた1226名分の歯科的データ、問診(喫煙、飲酒の状況など:歯周病ならびにMSの修飾因子やMSの診断基準に関する既往歴や服薬歴など)・歯科保健に関するアンケート調査結果やMSに関連する検査項目(身体測定、BMI、血液化学検査、血糖検査、血圧測定等)の全身検査データを用いて、以下に示す項目について疫学的な検討を加える。 ①歯周病とMSとの関連性について ②歯科健診での歯肉溝バイオマーカー検査の有用性について ③歯科健診とJ-MICC Study参加者への歯科保健に関するアンケート調査結果を評価、地域の歯科保健への意識について なお本研究の統計解析は、解析ソフト(SPSS Statistic 17.0)を使用する。成果結果は、京都府立医科大学附属病院ホームページ、広報誌(京都府民だより、かもがわ等)、学会で定期的に情報を公表する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
歯肉溝バイオマーカー検査は平成25年4月に分析完了の為、平成24年度研究費を次年度に使用する。 また、成果結果は、京都府立医科大学附属病院ホームページ、広報誌(京都府民だより、かもがわ等)、学会で定期的に情報を公表する。
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