2012 Fiscal Year Research-status Report
前立腺全摘出術後患者と家族への排尿障害とセクシュアリティの看護ガイドラインの開発
Project/Area Number |
24792408
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | University of Kochi |
Principal Investigator |
升田 茂章 高知県立大学, 看護学部, 助教 (80453223)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | セクシュアリティ / 排尿障害 / 前立腺全摘出術 / 家族 |
Research Abstract |
本研究は、前立腺全摘出術を受けた患者とその家族に対して排尿障害とセクシュアリティに関する患者用・家族用の看護ケアガイドラインを作成することを目的とした研究である。 今年度は、前立腺全摘出術を受けた患者と家族、特に家族が患者の術後の経過や退院後の生活の中で、排尿障害やセクシュアリティについての困惑、混乱について、どのような体験をしているのか、また、病院で実際に行われている看護ケアについて明らかにするために以下のように研究を進めた。 1.家族への看護ケアについて(看護師用インタビュー) 実際家族へ行われている、排尿障害とセクシュアリティに関する看護ケアについて、患者用ガイドラインについて、看護師用のインタビューガイド案を作成した。インタビューガイドを洗練化するため、医師および臨床看護師にインタビューガイドの内容に関して意見を求めた。特に、近年新たな治療方法が選択されている場合がある排尿障害について、泌尿器科専門医に確認し、術後の状態等を予測しインタビュー内容を検討修正しインタビューガイドを作成した。現在、研究者が所属する研究機関の看護倫理審査委員会に申請中であり、今後研究を継続していく予定である。 2.前立腺全摘出術を受けた患者と家族に対する質問紙調査について 退院後の前立腺全摘出術を受けた患者を支える家族が日常生活で起こりえる問題点や困難を予測し、患者・家族用の質問紙の作成のために文献検討を行い質問紙の作成に取り組んでいる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1.「前立腺全摘出術後患者の排尿障害とセクシュアリティに関する看護ケアガイドライン」の検証を行い、患者用看護ケアガイドラインの有効性の検証を行う。 2.家族看護ケアガイドラインの開発をするため、前立腺全摘出術を受けた患者の家族の経験について、特に排尿障害やセクシュアリティに関して、患者の困惑や混乱をどのように家族がとらえたのか、家族の対処方法や工夫、看護師より受けたケアについて質問紙調査を行う。 現在初年度から2年目にかけて目標としている上記2項目について、おおむね予定通り研究が遂行していると考えており、最終的な目的である、「前立腺全摘出術を受けた患者とその家族に対する排尿障害とセクシュアリティに関する家族看護ケアガイドライン」の開発に向けて研究が進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年4月~10月 目標:前立腺全摘出術を受けた患者の家族が、術後の経過や退院後の生活に関しての経験、特に患者の排尿障害やセクシュアリティに関りどのような経験をしたのか、困惑や混乱とそれへの対処や工夫について質問紙を用いた調査を行う。退院する前の予測と異なっていた部分や、看護師が提供した看護ケア、期待する看護ケアについて明らかにする。 1.研究対象者 研究に同意の得られた前立腺摘出術後患者・家族 2.研究方法 (1)既存の文献と患者用看護ケアガイドラインを参考に、退院後の前立腺全摘出術を受けた患者を支える家族が日常生活で起こりえる問題点や困難を予測し、家族用の質問紙を作成する(現在作成中)。 (2)協力の得られた病院を中心に倫理審査委員会から許可を得て実施する。排尿障害及びセクシュアリティに関して看護師が実際に行っている看護ケアの現状を明らかにするために、1で作成した質問紙を用いる。プライベートな問題であるため、倫理的配慮は十分行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
3月までに質問紙を作成、印刷等を予定していたが、排尿障害に対する新たな治療方法の確立等のため、質問項目を再検討している。次年度使用額の53,584円は質問紙作成のための用紙、トナー等を購入する費用とする予定である。
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