2013 Fiscal Year Research-status Report
救急医療に携わる医療職者の蓄積的疲労に関する関係探索研究
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24792441
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
中井 夏子 札幌医科大学, 保健医療学部, 助教 (80554097)
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Keywords | 救急医療 / 医療職者 / 蓄積的疲労 / チーム医療 |
Research Abstract |
本研究の目的は、救急医療に携わる医療職者の蓄積的疲労とその要因の関係について探索することである。平成25年度は以下の2点について実施した。 1.救急医療に携わる医療職者の疲労の実態とチーム医療に関する面接調査:平成24年度までに得られた面接内容を分析して、チーム医療を構成する救急医療に携わる医療職者の蓄積的疲労の影響要因を検討した。その結果、医療職の蓄積的疲労に救急患者の治療等に関するもの、職務環境に関するもの、多職種との連携に関するものが影響していることが示唆された。この成果は、第42回日本集中治療医学会学術集会にて発表した。 2.救急医療に携わる医療職者の疲労の実態とチーム医療に関する全国質問紙調査:インタビューを基に救急医療に携わる医療職者を対象にし、当該医療職者の蓄積的疲労の実態と特徴およびチーム医療への思いを明らかにすることを目的に質問紙を作成した。質問紙調査に際し、研究者が所属する機関の倫理審査委員会の承認を受けた。質問紙の妥当性を確保するために医師1名、看護師1名、薬剤師1名、臨床工学技士1名、放射線技師1名、理学療法士1名を対象にパイロットテストを実施した。調査は、全国266施設の救命救急センターに調査依頼を行い80施設(30.1%)より返答を得、うち49施設(18.4%)より研究の同意を得た。 今後、研究協力施設に質問紙調査を実施し、救急医療に携わる医療職者の離職要因である蓄積的疲労の実態と特徴を明らかとするとともに、チーム医療を担う各医療職者の思いの実態を把握し検討する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的は、救急医療に携わる医療職者の蓄積的疲労とその要因の関係について探索することである。 平成25年度は、救急医療に携わる医療職者の疲労の実態について面接内容を分析し疲労の因子探索をおこない成果を公表した。更に、面接内容を基盤とした質問紙を作成し全国の施設に調査依頼を行った。 当初の予定では、平成25年度中に研究協力施設に質問紙を配布する予定であったが、質問紙の作成と妥当性の確保、研究協力施設の確保に時間を要し達成できなかったため平成26年度に質問紙調査を継続して実施する。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は、平成25年度からの継続課題である質問紙調査を実施する。その後、以下について実施する予定である。1.研究協力施設に対し質問紙調査を実施する。 2.1.で得られた結果をもとに分析を行い成果を公表する。3.分析結果を病院施設の管理者および実践者と共有し臨床機関および教育機関へのフィードバックを検討する。 なお、いずれの分析においても研究者の所属する施設の質的、量的研究に卓越した研究者と附属する病院施設の臨床看護師数名よりスーパーバイズを受けて実施する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度の研究費に残額が生じたのは、質問紙調査時期が遅延したため印刷費、郵送費がかからなかったためである。 平成26年度の研究費は、1.学会発表等の旅費、2.質問紙の郵送に関わる印刷費、郵送費、3.質問紙のデータを入力する研究補助への謝金、4.質問紙を入力し分析するための備品、消耗品等に使用する予定である。
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Research Products
(2 results)