2012 Fiscal Year Research-status Report
インターフェロン―Β製剤で治療中の多発性硬化症患者への継続的な看護援助指針の開発
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24792462
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
亀石 千園 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (90376202)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 多発性硬化症 / 神経難病 / 外来看護 / インターフェロン |
Research Abstract |
本年度は、治療中の多発性硬化症患者への看護に関する概念の整理(文献検討)と、看護援助指針作成のための現状把握を行った。 文献検討より、治療中断の背景の一つである副作用症状へ着目する重要性と、副作用症状への対処方法、それに対する患者教育、社会資源の活用を考慮した看護援助が必要であることが明らかとなった。また、治療を受けても再発と寛解を繰り返す病態の進行の特徴を踏まえた長期的な視点をもった患者理解が必要であることが明らかとなった。そして、諸外国の研究論文では、日本では未認可の治療薬との比較検討もなされており、新たな治療薬に関する影響も考慮に入れつつ本研究をすすめていく必要性がある。日本では、フィンゴモリド塩酸塩が2011年に認可されている。インターフェロンβ製剤で治療している患者とフィンゴモリド塩酸塩で治療している患者の違い、それに伴う看護援助内容の違いを検討し、患者のおかれている状況に、より即した看護援助指針を開発できる様に、次年度の研究を進めていく必要がある。また、多発性硬化症患者が把握している新薬の情報や新薬に対する思い・考えもデータとして収集する必要があると考えられる。また、継続的な看護援助の提供が可能となる様な看護師間の連携及び他職種間の連携、社会資源に関する実態調査を継続していくことが重要となってくる。 次年度は、患者へのインタビューによるデータ収集・分析結果より看護援助指針を作成し、その効果を検討していく予定である。進捗状況に応じ、フィンゴモリド塩酸塩で治療している患者との比較検討を実施していく予定とする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究者所属機関及び研究対象施設の倫理審査委員会の承認までに、約半年を要したため、患者へのインタビューが予定よりも遅れている。しかし、研究対象施設所属の研究協力者により、対象患者への承諾は順調に進んでいるため、残り1年で達成可能である。
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Strategy for Future Research Activity |
対象者への承諾は得られているため、データ収集及び分析をすすめ看護援助指針作成を行う。看護援助指針の効果検討時には、可能であれば施設数を増やし、信頼性・妥当性を高めていきたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究に必要な物品・消耗品の購入はすんでいるため、今年度はデータ収集及び研究発表に際しての旅費が主となる。
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Research Products
(1 results)