2013 Fiscal Year Research-status Report
退院支援を行う看護職のコンピテンシー・モデルの構築
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24792535
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
森鍵 祐子 山形大学, 医学部, 助教 (20431596)
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Keywords | 看護学 / 地域看護学 / 退院支援 / コンピテンシー |
Research Abstract |
本研究は退院支援を行う看護職のコンピテンシー・モデルを構築し,看護職が行う退院支援の評価および質の向上に資することを目的としている。 今年度は,前年度に引き続き,インタビュー調査結果から得られた退院支援のコンピテンシー(退院支援の成功につながる知識やスキル,行動特性)に関するカテゴリー(案)について,先行研究ならびに書籍・実践報告等を参考に検討を行った。また,カテゴリー(案)について研究協力者の協力を得ながら,表現の修正や重複・関連項目の統一を図る作業を行い,コンピテンシー・モデル(案)の尺度化に向けた検討を行った。 加えて,入院前から退院後までの流れをシステム化し,先駆的に退院支援に取り組んでいる病院の視察を行い,退院支援部門で退院支援を専従で行う看護職に求められていることについて示唆を得た。この病院では,ケースマネジメントとベッドコントロールを有機的に機能させるために,一定の臨床経験を経た看護師を退院支援部門に配置していた。配置の条件は明示されていないものの,コミュニケーション能力や説明・プレゼンテーション能力に優れた看護師を配置したところ,臨床経験8年以上の看護師が配置されている状況であった。配置された看護師は,病棟での業務と異なることに戸惑うことがあるため,自発的に患者対応マニュアルの作成に取り組んだり,退院支援に関する問題を抱え込まないようミーティングや勉強会を活発に行っており,退院支援の円滑化につながっていると推測された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね当初の計画通り,調査の実施ならびに調査結果の分析が進んでいるため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,退院支援を行う看護職のコンピテンシーに関するカテゴリー(案)について,退院支援部門の看護職と研究者で項目の精選を行うこと,ならびにコンピテンシー・モデル(案)の尺度化を試みる方策である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
退院支援を行う看護職のコンピテンシーに関するカテゴリー(案)の項目精選にあたり,当初予算よりも検討にかかる費用を抑えることができたため。 退院支援部門の看護職と研究者で項目の精選,ならびにコンピテンシー・モデル(案)の尺度化に際しての検討ならびに調査費用に使用する予定である。
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